社名を変えたHOME’Sが新たなサービス「LIFULL HOME’S 住宅評価」を開始

LIFULL(ライフル)のロゴ

社名を「ネクスト」から「LIFULL(ライフル)」に変更した不動産ポータルサイトのHOME’Sが、社名変更とともに、中古不動産取引を活性化するサービスを始めます。

中古住宅の価値 調査し情報公開 LIFULL、6月から

不動産・住宅情報サイト「ホームズ」を運営するLIFULLは中古住宅売買で建物価格を正確に調査し、インターネットで情報公開する新サービスを6月から始める。住宅価格の根拠を明確にすることで、物件が円滑に売買される効果などを期待している。

売り主が中古住宅を売却する際、LIFULLを通じてインスペクション(建物状況調査)業者に建物価値の調査を依頼する。傷みや耐震性などを詳細に調べて、売り主と不動産仲介会社が価格を決める。LIFULLは住宅の価格や間取りとともに、価格の算定根拠となった建物検査の結果をホームズに掲載。閲覧した買い手が購入を検討する際に、住宅の正確な状況や価格が適正かなどを判断できる。

2013年の国土交通省の調査では、国内の住宅市場に占める中古住宅の割合は約15%で、欧米諸国の6分の1程度と低い。正確な建物の評価を住宅情報サイトに公開することで、売り主、買い主双方に価格根拠への安心感を与えて物件売買を促進し、中古住宅市場の活性化を図る。

(2017年4月12日日本経済新聞朝刊15面抜粋)

冒頭でお話した通り、「ネクスト」は「LIFULL」に社名変更しました。それに伴い「HOME’S」も「LIFULL HOME’S」になりました。

LIFULLHOME'S

なぜ、社名変更したのかと不思議に思う人も多いでしょう。LIFULLのHPには以下のように理由を述べています。

新しい社名「LIFULL(ライフル)」は、“LIFE(暮らし、人生)”と“FULL(満たす)”から生まれた造語で、あらゆる人の暮らしや人生を満たすサービスを届けたいという想いが込められています。

しかし、実際のところは、

「LIFULL」に関しては、グローバル展開をする上で、「ネクスト」や「HOME’S」では社名やサービス名称に使えない国々があるので…

(井上高志代表取締役社長の発言より)

のようです。海外企業のM&Aも積極的に行っており、そのような事情みたいです。

さて、本題に戻りますが、中古不動産取引を活性化するサービスを始めるようです。正式には既存住宅市場を活性化させるサービスですね。「中古」という響きは悪い印象を持たれがちなため、「既存住宅」と使うのが業界の流れではありますが、いまいちピンとこないですよね。それはさておき、サービス名は「LIFULL HOME’S 住宅評価」です。

■「LIFULL HOME’S 住宅評価」概要

「LIFULL HOME’S 住宅評価」は、消費者の既存住宅購入にまつわる不安を解消し、現在日本の住宅市場で2割程度に留まる既存住宅流通量を活性化させるサービスです。既存住宅における建物価値の検査・評価・見える化までを1つのパッケージとして提供。各分野の提携パートナーとともに、順次3つのサービスを展開していきます。なお、本事業は国土交通省の「平成28年度 住宅ストック維持・向上促進事業」として採択されています。

1.建物価値の検査

既存住宅の建物検査(インスペクション)と設備保証、シロアリ検査の3サービスを展開。当社とパートナー会社との一括契約により、業界最安価格帯でサービス提供します。
(提携先:株式会社安心住宅みらいえ日本長期住宅メンテナンス有限責任事業組合

2.建物価値の評価

不動産流通推進センターの価格査定マニュアルに基づいた適切な評価を促進この査定結果を元に提携保証会社が建物価値を含めた担保評価を実施します。さらに、大手金融機関と上記担保評価をもとにした住宅ローンを現在開発中で、今年度中に提供予定です。
(提携先:公益財団法人不動産流通推進センター全国保証株式会社

3.建物価値の見える化(※今夏より提供)

建物価値の検査・評価内容を、今夏より「LIFULL HOME’S」にて情報公開。住宅ごとの検査・評価内容が一目で分かるようになり、消費者の既存住宅購入における不安解消につながります。

■本サービス提供の背景

現在日本が抱える不動産市場の大きな課題として、全住宅流通量に占める既存住宅流通シェアの低さが挙げられます。日本は、戦後の復興期から高度経済成長期にかけて形成された新築至上主義がいまだ根強く、欧米先進国での流通シェアは60~80%程度が既存住宅であることに対し、日本は14.7%と非常に低い水準となっています。

消費者意識においても、住宅購入検討者を対象に実施した調査では、新築物件の購入希望者が60%以上であったのに対し、既存住宅希望者は15%程度に留まる結果となっており、既存住宅を希望しない理由としては「既存住宅は設備が古いと思うから」が約60%、「既存住宅は欠陥が多そうだから」が約40%と品質に関する不安の声が多くなっています。

また、日本の戸建住宅の評価額は、設備や仕様、物件のメンテナンス状況に関わらず経年でほぼ一律に減少し、木造戸建ては約20年で資産価値がゼロにと判断されるのが一般的です。建物検査・評価を実施しない場合の既存住宅価格は、物件を売買する不動産事業者が立地や築年数等で独自に売り出し価格を算出するため、適切な価格でないケースが多くあります。

このような現状に対し、国土交通省でも既存住宅・リフォーム市場の活性化に向けた政策目標を掲げ、各種の取り組みを行っており、2018年4月より施行される改正宅建業法では不動産事業者が、媒介契約時、重要事項説明時、売買契約成立時に、売主や買主に対してインスペクションの説明を行うことが義務化されることとなっています。

この改正宅建業法施行に先駆け、当社では「LIFULL HOME’S 住宅評価」を今春より提供開始することとしました。本サービスの提供により、既存住宅の売主には、より早く正当な価格で売れる可能性と、売却価格への納得感・安心感を。買主には、物件探しの効率化とともに購入価格への納得感・安心感を提供します。また、現状建物調査に対応可能な不動産仲介事業者は少数であることから、本サービスの利用により不動産事業者は消費者からの信頼感・安心感を獲得し、他事業者との差別化を図ることができます。既存住宅流通に対する三者それぞれの不安や不透明さを解消し、日本の既存住宅流通の活性化を促進してまいります。

LIFULLのHPより抜粋、加筆)

特に注目すべきなのが、「2.建物価値の評価」と「3.建物価値の見える化」です。

LIFULLの言うように、日本の建物の価値の評価方法は非常に不透明で(不動産の4団体不動産流通推進センターの価格査定マニュアルを推奨・使用していますが、現場においては正確に利用しているケースは少なく、曖昧な部分が多い)、リフォームしても資産価値としてみられないという部分があります。

こちらは日米の住宅投資額累計と住宅資産額を比較したグラフです。

日米の住宅投資額累計と住宅資産額

これまで行われてきた住宅投資額の累積と住宅ストックの資産額を比較すると、米国では住宅投資額に見合う資産額が蓄積しているのに対し、日本では投資額の累積を約500兆円下回る額のストックしか積み上がっていません。

簡単にいうと、日本では不動産を購入した後、売却するときに価格が下がっていることが一般的ですが、アメリカでは購入した不動産価格と売却価格が同じ、もしくは上昇していることが多いということなのです。

3の建物価値の見える化は、「LIFULL HOME’S PRICE MAP」を利用して掲載するようにするんでしょうか。

LIFULLHOME'SPRICEMAP

不動産は「慣習」が強い業界です。簡単には上手くいかないでしょう。しかし、既存住宅市場の活性化は国策です。もう、新築を建て続ける時代は終わったのです。

「家」をいかに資産として価値(価格)を上げ、消費増につなげるか。それこそが政府の狙いのはずです。

誰もやったことがないことに挑戦する、LIFULL。いいですね。応援しています。

 

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