大阪市内のマンションバブルはピークアウトし、いざ冬の陣へ!

大阪マンションバブル冬の陣

最近、大阪市内の不動産(マンション)が止まり始めたという話をよく聞く。

3月21日に国土交通省から発表された2017年の公示地価をみると、今年の1月1日時点において大阪で上昇しているのは、インバウンドの恩恵がある商業地が中心で、ホテル業者がマンション業者より開発用地を旺盛に買っているという現状だった。

住宅地については、地価が上昇している地点は交通アクセスがよい「駅チカ」など一部に限られており、駅までバスで通うマンション、郊外の戸建ての需要は鈍い状況だった。実際、大阪では17年の下落地点が全体の35%と上昇地点の23%を上回った。

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2017.04.01

本当に大阪のマンションバブルは終わってしまうのだろうか。

 

昨年の夏の動きはどうだったのだろうか

今年の1月の動きは公示地価からわかるが、昨年の夏、2016年の7月の大阪の地価の動きはどうだったのだろうか。

2016年の基準地価をみると住宅地は大阪府で0.0%と3年連続で横ばいだった。戸建てよりマンションの人気が高く、駅から歩いて通える地域は上昇傾向だった

「公示地価」との違いは?「基準地価」についてわかりやすくまとめた

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2017.04.03

地域でみると大阪市内ではマンション建設が目立つ北区が4.3%、福島区が3.9%(2015年7月1日比)と上昇率が高い。その反面、大阪府東部や堺市を除く大阪府南部は下落傾向だった。

2016年の基準地価は札幌市や広島市など地方中核都市で上昇が鮮明になった。追い風となったのは、マイナス金利や訪日外国人の増加などを背景とする中心地の再開発だ。もっとも、投資マネーが主導する地価の上昇には危うさも潜む。地価が上がり続けるかどうかは、訪日客の動向など実需が鍵を握る。

福岡県の商業地は前年の0.2%下落から1.1%上昇に転じた。けん引したのはホテル建設ラッシュが続く博多駅周辺だ。18年度までの新規供給客室は1000室超。用地の入札は過熱ぎみで「2月には大阪のデベロッパーが路線価の5倍に近い高値で落札した」(金融機関)という。

全国の商業地の上昇率トップ10(11地点)のうち、東京は2カ所のみ。名古屋と大阪に加え京都や金沢でも25%以上の上昇地点が出た。都市未来総合研究所の平山重雄氏は「06~07年のミニバブル期と同じ傾向。東京の物件取得が難しくなり、投資資金が地方に流れている」と話す。

広島東洋カープの25年ぶりのリーグ優勝に沸く広島市の中心部では15%を超す上昇地点が出た。ここ数年、ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)やパルコなど大型商業施設の開業や改装が相次ぎ、集客力が増している。

異常値のような数字も出始めた。住宅地の上昇率が27.3%と全国1位になった北海道の倶知安。ニセコのスキーリゾートを目当てに別荘を建てたい外国人の購入希望が殺到している。将来のホテル開発を見越した青田買いも盛んで、林地の上昇率は全国トップの23.8%だった。

訪日客はなお増えている。しかし、1人当たりの旅行支出は4~6月に前年同期比で1割近く減った。訪日客の消費拡大を当て込んだ不動産の争奪戦が、いつまでも続くとは限らない。

住宅地には変調の兆しがある。東京都多摩市や神奈川県鎌倉市は上昇から下落に転じ、千葉県船橋市や横浜市は上昇率が鈍った文教地区の名古屋市千種区の上昇率は昨年の4.1%に対し、今回は1.8%。「マンション価格が一戸建てを上回ったのが理由」(東京カンテイ)という。

マイナス金利で運用難が極まり、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)やゆうちょ銀行は不動産投資に乗り出す方針だ。しかし、それは必ずしも実需を伴った投資とはいえない。

今後は立地による選別が強まりそうだ。昨年12月に地下鉄東西線が開通した仙台市では、新駅の近くに1割を超す上昇地点が出た。一方で、住宅地の下落率4位には神奈川県三浦市の尾上町が入った。東京圏だが、交通の便が良くない

(2016年9月21日日本経済新聞朝刊3面抜粋)

肌感覚ではあるが、昨年の夏は大阪市のマンション価格はまだ上昇が続いていた。秋になり、異変を感じながら騙し騙しきていたが、今年に入ると動きが止まったという感覚が確かにある。

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2016.04.03

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2016.06.03

昨年の大阪市内の動きがわかる2016年9月21日〜22日の日本経済新聞朝刊の特集「点検 近畿地価」から見てみたい。

点検 近畿地価

点検 近畿地価(上) 好立地争奪戦 ピークに

大阪市営地下鉄・堺筋本町駅に近い帝人の大阪本社ビル(中央区)。ホテル会社などが購入に名乗りをあげた争奪戦を勝ち抜いたのは九州旅客鉄道(JR九州)だった。17階建てのビルを取り壊し、30階建て程度で高さ100m規模のタワーマンションを建設する。総投資額は100億円超の見通しだ。

※帝人ビル…大阪府大阪市中央区南本町1-6-7、堺筋本町駅直結

帝人ビル

大阪の代表的オフィス街、本町地区の風景が変わり始めた。ビルの解体が進み、タワーマンションとホテルの建設が進んでいるためだ。交通の便がよい都市部のマンション人気と、外国人客拡大による宿泊施設の不足が背景にある。「ホテルとの競合がし烈になっている。今ならマンション用地はもっと高額になっていたはずだ」。4年前から本町でビルを取得し、マンション計画を進めてきた住友不動産の江上行雄・近畿事業部長は語る。

地下鉄本町駅ではビル解体に伴い、17・18番出口が閉鎖された。17番出口では東急不動産などがタワーマンション、18番出口ではアパグループが900室のホテルを建設中だ。活発な取引は地価に波及。南本町4丁目は大阪府内の商業地で地価上昇率の5位につけた。

※17番出口…東急不動産・近鉄不動産・神鋼不動産分譲「ブランズタワー御堂筋本町」(大阪府大阪市中央区南本町4丁目)総戸数276戸

ブランズタワー御堂筋本町

※18番出口…「アパホテル&リゾート御堂筋本町タワー」(大阪府大阪市中央区南本町4丁目)地上32階建て、総客室は917室。2019年春オープン予定

アパホテル&リゾート御堂筋本町駅タワー

外国人が大挙して訪れる心斎橋地区。戎橋北側は府内の商業地で2番目に高い価格となった。同地区でもホテル投資は活発だ。15年秋に三菱地所が用地を取得。17年12月、300室のホテルが開業する。

セガサミーホールディングスは心斎橋筋商店街のゲーム施設を不動産投資会社に120億円で売却した。1㎡あたり1273万円と、関西で最高の大阪駅北側のグランフロント大阪南館(1320万円)に迫る。

※心斎橋GIGO(ギーゴ)…大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-2-19、2016年9月11日閉店

セガサミー心斎橋筋商店街

その北側では三井不動産が楽器店を一部取得。東急不動産は別の楽器店を購入した。ともに2017年1月ごろ解体が終わる予定だ。用途は非公表だが、インバウンド関連とみられる。

大阪に次いで商業地が大きく上昇した京都。京阪電気鉄道や不動産業のマリモ(広島市)は京都市の四条河原町付近でホテルを建設中だ。同市では15年に316万円だった外国人宿泊客が20年に440万〜630万人に増え、新たに1万室分の宿泊施設が必要になるとの試算もある。

都市部の商業地の上昇は今後も続くのか。不動産鑑定士の真里谷(まりや)和美氏は「大阪のホテル用地需要に一服感が出てきた」と話す。利用できる好立地が減ったほか、今から取得しても20年の東京五輪に間に合わない場合があるためだ。高値で用地を買っても宿泊料を高く設定する必要があるため、購入を様子見する傾向が出てきた。

足元では中国景気の減速や円高でインバウンド需要に陰りインバウンド需要に陰りがみえる。不動産サービス大手、CBRE(東京・千代田)の山口武リサーチアソシエイトディレクターは「大阪の商業地の地価はピーク圏に来ている。上昇率は鈍化するのではないか。」とみる。

(2016年9月21日日本経済新聞朝刊近畿経済35面抜粋)

点検 近畿地価(下) 新駅・開発効果は効果的

近畿2府4県の住宅地の基準地価は人口減や高齢化が響き、大阪府以外で下落した。交通網整備や都市開発の効果が表れている地点もあるが、京阪神の都心部や一部の高級住宅地を除けば、上昇地点の大半は駅に近い好立地に限られる。

大阪府の住宅地で上昇率上位10位の中に鉄道新駅が開設される効果が出たとみられる地点が2つある。1つは箕面市西宿3丁目だ。2015年に比べて基準地価が5.1%上がり、1㎡当たり18万7千円になった。20年度、北大阪急行が千里中央駅(豊中市)から北の箕面市に延伸し、西宿3丁目から1km弱先に箕面船場駅(仮称)が設けられる。

「近くに店舗が増えて便利になった。6年前に箕面市内のマンションから引越ししてきたが、静かで気に入っている」。西宿3丁目の一戸建てに住む男性会社員はほほえむ。近所の保育園では「西宿周辺に新築マンションや戸建て住宅が増え、子どもも増えて駅前に保育園もできる」と話す。

※大阪府箕面市西宿3-9-8、平成28年度基準地価187,000円

大阪府箕面市西宿3丁目9-8

もう1ヵ所は茨木市三島丘2丁目。JR京都線の総持寺駅(仮称)の18年開業を反映し、3%上昇の同17万円となった。

※大阪府茨木市三島丘2-12-34、平成28年度基準地価170,000円

大阪府茨木市三島丘2丁目12-34

これに対し、不動産鑑定士の松永明氏は「昔は新駅効果で地価が上がるのが当たり前だったが、最近は既設の鉄道路線があってすでに都心に行くのが便利な場所では上がらない」と指摘する。

例えば大阪モノレール大阪府は16年1月、門真市駅から東大阪市まで南へ延伸して29年開業を目指すと発表したが、基準地価への影響は見られなかった。沿線には京阪本線や近鉄奈良線があるためとみられる。

高速道路建設も相次ぐが、住宅地の地価への影響は少ない。阪神高速道路大和川線(大阪府松原市ー堺市)の19年度開通を控え、松原市などの地価は強含んでいるが、宅地開発より商業施設や物流施設の開設が目立つ。

大阪以外も同様だ。京都府久御山町から宮津市まで京都府南北を結ぶ京都縦貫自動車道の全通(15年7月)で、周辺では工場や研究所の開設が相次いだが、住宅地には影響が及んでいない。不動産鑑定士の森口匠氏は「利便性は高まったものの、地価を押し上げるところまではいっていない」とみる。

大規模都市開発の地価上昇への影響も限られる。奈良県では市町村の住宅地の地価が軒並み下落し、上昇率が最も高かったのは生駒市の0.7%だった。

同市は関西文化学術研究都市(学研都市)の一角を占める。06年に近鉄けいはんな線の生駒から学研奈良登美ケ丘が開通。大阪都心への行き来が便利になり、ベッドタウンとして評価も高まった。不動産鑑定士の倉田智史氏は「学研都市の企業進出件数の回復というより、生駒市の病院や環境など住みやすさの影響が大きい」と分析する。

1995年の阪神大震災による被害が比較的少なく人口が流入した神戸市の西神ニュータウン(西区など)。その後は景気低迷で下落したが、近年は利便性が評価され、横ばいかやや持ち直す傾向にある。ただ、先行きは「都心部の住宅地と差が出てくる可能性がある」(不動産鑑定士の小林照幸氏)という。

(2016年9月22日日本経済新聞朝刊近畿経済31面抜粋)

時流は「駅チカの都心居住」だ。高齢化や共働き世帯の増加で、就業地や居住地が駅に近い利便性の高いエリアにシフトチェンジしている。

新たな交通機関の整備によって、都心までのアクセスが便利になった地点や再開発といったイベントのある地点の高い伸びが全体を押し上げているというのが今の上昇局面の実態であり、人口減という現実がある中、地価上昇が全国津々浦々までに広がっていくバブル期のような動きになるとは考えにくい。

これが、局所的に地価上昇する「まだら模様」のバブルの真相だ。

「都心から地方」2017年前半の地価の動きは?「まだら模様の地価上昇」を読み解く

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2017.03.28

日本の人口が減り始めた中、本当に不動産だけが上昇し続けるとは考えられないだろう。そしてこの人口減・高齢化社会に突入したことは、売れる、つまり人々が求める不動産も大きく変えてしまった。

 

次は、人口減社会と売れる不動産の関係

大阪マンションバブル冬の陣

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ABOUTこの記事をかいた人

坂根大介

1986年大阪生まれ。関西大学文学部卒業。野村證券株式会社に入社し、国内リテール業務を経て、その後三井不動産リアルティ株式会社(三井のリハウス)にて不動産仲介を行う。ITを駆使して資産として不動産を高く売却するために、2015年12月に日本で初めて、実際に不動産(マンション)を売却した不動産会社名と売却価格がわかる「iQra-channel(イクラちゃんねる)」をリリースし、売却実績の情報開示を行いつつ、不動産売却に関わる情報も発信している。宅地建物取引士。