「私道に関する負担等に関する事項」とはなにか

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不動産を売買する際、重要事項説明書の中に「私道に関する負担等に関する事項」という項目がある。

(この項目では、FRK・宅建協会・全日・全住協の重要事項説明書を念頭に説明しており、書式や記載方法は微妙に異なっていますが、用語の意味や記入すべき内容は基本的に同じです。ここではFRKの記入方法を中心に解説しています。)

私道に関する負担等に関する事項とは?

私道に関する負担等に関する事項

この項目は、対象不動産と関連する私道について買主が何らかの負担をする場合や利用制限を受ける場合に、その内容を明らかにするためのものだ。ここでの「私道」は、「⑤敷地等と道路との関係」の項目での「私道」(=建築基準法上の道路)だけではなく、単に通行用(利用者が特定少数の場合も含む)の通路で私有のものも対象になる。また、「負担等」とは、対象不動産に含まれている土地の一部が私道である場合の負担面積やこれに伴う負担金(公租公課を除く)のみならず、対象不動産には含まれていない私道を利用することに対して課せられる負担等のこともいい、分けて説明する。

対象不動産に含まれる私道に関する負担の内容

対象不動産に私道が含まれる場合は、建築物はその私道の上には建築することができない。また、その私道が建築基準法上の道路である場合には、その部分の面積は建ぺい率・容積率の算定面積から除かれるため、土地の利用に大きな制約を受けることとなり、価格に大きく影響する。

①一般的な私道の形態は「不動産の表示」の項目で説明した記入例がある。これらの場合は、負担面積部分の面積を記入(面積が不確定の場合は、約◯㎡と表示)する。また、単独所有以外の場合は、その持分も記入する。なお、セットバック部分については、セットバックバックが済んでいる場合、住んでいない場合に関わらず、私道負担という認識でこの項目にて説明する。

②土地の一部が、明示されているか否かを問わず通行権(地役権を含む)の目的となっており、隣地の居住者等の日常の通路として使用されている場合がある。このような場合も私道に関する負担があるものとしてとらえ、負担面積には通行に供される部分の土地面積を記入する。そして、その通行権の内容について、空欄に記入する。

③私道について、維持管理費といった負担金等が課せられている場合や負担金等が将来課せられることが明らかな場合は、負担金は「有」となり金額を記入する。

A.私道が単独所有で負担金のない場合

私道が単独所有で負担金のない場合

B.私道が共有であり、負担金がある場合

私道が共有であり、負担金がある場合

C.セットバック済である場合

セットバック済である場合

D.敷地の一部が第三者の通行の対象となっている場合

敷地の一部が第三者の通行の対象となっている場合

対象不動産に含まれない私道に関する事項

対象不動産には含まれていないが、対象不動産の敷地利用に密接な関係がある私道があればこの項目に記入し説明する。その私道を利用することに対して、通行料や使用料といった負担等があり、その金額が明らかな場合は空欄に記入する。その私道を利用することに対して、通行料や使用料といった負担等があり、その金額が明らかな場合は空欄に記入する。

所有権を持たない他人の土地を私道として通行することのできる根拠としては、大きく分けて以下のようなものがある。将来にわたって相隣関係等を円滑にするためにも、通行権の根拠を明確にし、通行承諾書を取得しておくのが望ましい。

  • 袋地の場合の通行権(民法による囲繞地通行権[共有土地の分割または土地の一部を譲渡したことにより袋地が生じた場合の通行権])
  • 通行地役権(契約によるもの・時効取得によるもの・黙示によるもの[対象不動産の元の地主や分譲主が、その所有者である場合等])
  • 債権による通行権(賃借権・使用借権[黙示を含む]・通行契約によるもの)
  • 位置指定道路(建築基準法によって定められた道路のため、一般的に人が通行できるとされている。)

対象の私道を通行することについて、上記のどの項目に該当するかはっきりしている場合は、空欄に記入して明らかにしておくことで、後のトラブルが回避できる。ただし、通行できるからといってその私道が建築基準法の道路に該当するとは限らないので注意が必要だ。

また、上記で述べた通行権等について、これまでは無償であっても、対象不動産の売買等により所有権が移転することをきっかけとして、私道の所有者から買主に通行料を請求される場合があるため、十分に調査しなければならない。

私道を掘削する場合の注意事項

対象不動産に含まれない私道に上下水道やガス管を敷設する際は、原則として所有者の承諾が必要となり、さらに承諾料等を請求される場合もあるため、よく調査して空欄に記入しその内容を説明するようにする。さらにこの場合、私道の所有者から事前に承諾書を取得することができれば、より正確な内容で説明ができる。

a.前面道路(私道)に所有権等がなく、その使用について明確な取決めがない場合

前面道路(私道)に所有権等がなく、その使用について明確な取り決めがない場合

なお、対象不動産に含まれるケースで私道が共有の場合、実務的には共有者の承諾を必要としないケースもあるので、関係各所(水道局・水道工事業者・ガス会社等)で確認した上で、共有者との関係等の聞き取り調査が必要になる。

b.前面道路(私道)を分譲会社等が所有している場合

前面道路(私道)を分譲会社等が所有している場合

私道部分について、分譲した不動産会社が所有したままの場合で、その会社がすでに存在していないケースでは、役所と協議しどのようにすれば良いか相談する必要がある。

 

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