譲渡所得の計算に必要な取得費・譲渡費用を簡単に知ろう

譲渡所得のイメージ画像byいくらチャンネル

不動産を売却して利益が出た場合は、譲渡所得に対してかかる税金(所得税・住民税)を払わなければなりません。

不動産売却の税金ー譲渡所得についてわかりやすく説明する

2016.01.24

売却して利益が出たかどうかは、売却価格から購入価格を差し引けば良いですよね。この購入したときの価格を取得費といいますが、取得費を計算しなければ譲渡所得も計算できません。

ここでは、譲渡所得の計算に必要な取得費・譲渡費用についてわかりやすく説明します。

 

譲渡所得に関する計算方法

譲渡所得の計算方法は以下の通りです。

譲渡所得の計算方法

譲渡所得 = 譲渡収入金額 −(取得費 + 譲渡費用)

譲渡収入金額とは、土地・建物の譲渡代金(売却代金)に加えて、不動産契約決済のときに買主より受け取る固定資産税・都市計画税の精算金を併せた金額のことをいいます。

不動産の固定資産税・都市計画税の精算方法と注意すべきこと

2015.12.16

 

取得費とは?

取得費とは、土地や建物などの取得(=購入)にかかった費用のことで、家を買った時の購入費用です。家(=土地や建物)本体の購入代金に加えて、購入時に支払った仲介手数料や登録免許税、登記費用などは取得費として含めることができます。建物の取得費用は、所有期間中の減価償却費を差し引いて計算しなければなりません。

どこまで出したお金が共有名義・共有持分に含まれるのか

2015.12.22

昔、土地と建物をそれぞれいくらで取得(=購入)したかわからない人は以下を参照してください。

不動産の土地と建物の価格がそれぞれいくらか計算する方法

2016.01.17

取得費の計算方法

取得費に関しては次の①②の金額の内、大きい金額を使います。取得費用がわからない場合は①の概算法(概算取得費)を使います。

概算法譲渡収入金額×5%
実額法上記の取得に要した費用(≒取得費)から、建物の減価償却費を差し引いた金額となる。

減価償却とは?

減価償却とは、時間の経過や使用により価値が減少していく固定資産(ここでは不動産の建物部分)を取得した際に、その耐用年数に応じて取得費用を計上していく会計上の処理のことです。

例えば、家を新築で購入したとして、20年後も「新築と同じ価値です!」というのは無理がありますよね。その20年の間には家も劣化が進み、キッチンや風呂などの設備も老朽化しています。つまり減価償却とは、時間が経過すると価値が下がる資産の価値を、正しく評価するために行なう作業ともいえます。不動産の土地部分のように、時間の経過や使用により価値が減少しないものについては、減価償却資産には含まれないので、ここで差し引くのは建物部分だけになります。

減価償却費の計算方法

減価償却費の一般的な計算方法としては定額法と定率法があり、特に届出をしない場合は定額法で計算します。マイホーム・セカンドハウスは事業用ではないので、非事業用資産の耐用年数により減価償却費を算出します。また、平成10年4月1日以降に取得した建物は、全て定額法により減価償却費を算出します。

減価償却費(定額法)の計算方法

減価償却費(定額法) = 建物購入代金 × 0.9 × 償却率 × 経過年数

法定耐用年数と償却率(定額法)については以下の通りです。非事業用の耐用年数は事業用の1.5倍で計算します。また、非事業用の経過年数を計算する場合、6ヶ月以上の端数は1年とし、6ヶ月未満は切り捨て(=5捨6入)て計算します。事業用で平成9年12月31日までに取得した資産については( )内の耐用年数及び償却率で計算します。

非事業用
(事業用の1.5倍、マイホーム・セカンドハウス)
事業用
(賃貸マンション[居住用])
耐用年数 償却率 耐用年数 償却率
建物の構造等 木造 33年 0.031 22年 0.046(0.042)
軽量鉄骨 40年 0.025 27年 0.038(0.034)
鉄筋コンクリート造 70年 0.015 47年 0.022(0.017)

※軽量鉄骨の場合、骨格材3mm以下又は4mm超の場合は耐用年数及び償却率が異なるので注意。
※平成19年3月31日以前に取得した事業用の軽量鉄骨の償却率は0.037となります。

マイホーム・セカンドハウス以外の事業用の不動産については以下をご参照ください。

わかりにくい不動産の減価償却についてわかりやすく説明する

2016.02.14

 

譲渡費用とは?

譲渡費用とは、譲渡(=売却)のために支払った以下の費用をさします。

  1. 土地や建物を売るために支払った仲介手数料など
  2. 登記もしくは登録に支払った費用(登記費用・登録免許税)
  3. 印紙税で売主が支払ったもの
  4. 貸家を売るため、借家人に家屋を明け渡してもらう時に支払った立退料
  5. 土地などを売るためにその上の建物を取り壊したときの取壊しの費用、建物の損失額
  6. 測量に支払った費用
  7. 売買契約後に、他に高い金額で売却するために最初の契約者に支払った違約金
  8. 借地権を売るときに地主の承諾をもらうために支払った名義書換料など
  9. その他その資産の譲渡価額を増加させるためにその資産の維持や管理のために支払った費用

譲渡のために支払った金額なので、居住期間に修繕費や固定資産税などその他不動産の維持や管理のためにかかった費用、売った代金の取立てのための費用、物件の抵当権抹消費用などは譲渡費用になりません。

では、実際に計算してみましょう。

例題

平成10年5月に2,000万円で建築した木造の建物を平成28年1月に売却した。そしてこの建物には平成23年3月に500万円かけてリフォームした。この場合の建物の取得費はいくらになるだろうか。

A:新築部分

経過年数は平成10年5月〜平成28年1月なので17年と8ヶ月となります。経過年数の計算は6ヶ月以上の端数は1年とし、6ヶ月未満は切り捨てて(=5捨6入)計算するので、18年になります。木造なので償却率は0.031になります。

減価償却費=2,000万円×0.9×0.031×23年=10,044,000円
取得費=2,000万円−10,044,000円=9,956,000円

B:リフォーム部分

経過年数は平成23年3月〜平成28年1月なので、4年10ヶ月となります。5捨6入なので5年になります。

減価償却費=500万円×0.9×0.031×5=697,500円
取得費=500万円−697,500円=4,302,500円

建物の取得費は、9,956,000円+4,302,500円=14,258,500円ということになります。

 

譲渡所得のイメージ画像byいくらチャンネル

あなたの不動産はいくら?

iQra-channel(イクラちゃんねる)では、気になるマンションや、ご自宅のマンションの売却価格がその場でわかる!また、どこの不動産会社が売却したのかもわかる!最新の相場価格を公開中!