国がコンパクトシティーを後押し≒土地の価格上昇は厳しい?

今後、都心(街の中心地)から離れた郊外は、土地価格の上昇を期待するのは難しそうです。

総務省は2017年度から、行政、商業、福祉などの施設を中心市街地に集めた「コンパクトシティー」の整備に取り組む市町村に財政支援をする。病院や図書館など公立施設の整備費のうち、3割を国が負担する。生活に必要な施設を中心部に集め、車を運転できない高齢者が暮らしやすい街にする。住民が住む地域が絞られることで行政コストも抑えられる。[…]

中心街につくる公立の保育所や介護施設、体育館、公民館などの整備費のほか、区画整理に向けた道路の拡幅作業費なども支援の対象になる。こうした施設を中心部に集めれば、自然に人の流れが増えやすい。

(2017年1月4日日本経済新聞朝刊4面抜粋)

コンパクトシティとは、都市が郊外へ拡大することやスプロール化(計画的ではなく、虫食い状態に宅地化が進むこと)を抑え、商業地や行政サービスといった生活上必要な機能を一定範囲に集め、歩いてゆける範囲を生活圏と捉え、効率的な生活・行政を目指す街づくりのことです。

人口の少ない小都市という意味ではなく、郊外に住宅を求めることで無秩序に広がった生活圏を、中心部に集約させることで、維持管理費用がかかる道路・電気・ガス・水道などの無駄の少ない生活・行政を目指そうとするものです。

2016年11月8日、福岡市の博多駅前の道路が陥没したことは皆さんの記憶にも新しいと思います。

こちらは地下鉄工事が原因とも言われていますが、日本の高度成長から60年以上経っていることもあり、各地の道路・橋脚・トンネル・ガス管・水道管は老朽化しており、補修が急務となってきています。補修費は莫大な金額がかかります。無秩序に作られてきた、インフラの維持管理は人口の増加が前提です。

人口減社会に突入している日本では、急速に過疎・高齢化が進んでおり、税収も減ります。そのため、郊外の不動産を維持しているインフラは見捨てられつつあります。大都市圏はまだしも、地方はこの「コンパクトシティー」政策を強力に推し進めるものと思われます。いずれは、大都市圏の中でも必要な地域とそうでない地域に取捨選択されるでしょう。

残念ながら「コンパクトシティー」は国策です。コンパクトシティーの中か外かで、不動産の価値が大きく変わる時代が来そうです。

コンパクトシティとは?「居住誘導区域」外の不動産はこれから価格が下がる

2016.05.09

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坂根大介

イクラ株式会社代表。1986年大阪生まれ。関西大学文学部卒業。野村證券株式会社に入社し、国内リテール業務を経て、その後三井不動産リアルティ株式会社(三井のリハウス)にて不動産売買仲介を行う。不動産売買取引の契約実務や物件調査の経験をもとに、プロ向けに不動産の調査方法や用語解説、不動産市況、一般消費者向けに不動産業界の見えにくくわかりづらい不透明な情報をわかりやすく発信している。
主な資格は、宅地建物取引士、JSHIホームインスペクター、2級FPなど。