一団地認定と総合的設計制度とはなにかわかりやすくまとめた

一団地認定と総合的設計制度とはなにかわかりやすくまとめた

Q:総合的設計制度(そうごうてきせっけいせいど)とはなんですか?

一団地認定(いちだんちにんてい)とはなんですか?

A:総合的にひとつの敷地として複数の建物を建てることができる制度

建築基準法では、ひとつの敷地に対して、ひとつの建物を建てるのが原則(一敷地一建築物の原則)です。

一敷地一建物の原則

建築基準法で、原則1つの敷地には1つの建築物しか建築できないという決まりです。

用途上不可分(例えば工場敷地内にある製品倉庫や管理事務所など工場ではないが密接な関係にあるもの)の関係にある場合に限って、2以上の建築物を建築することが認められています。 そのため、1つの敷地に数棟の共同住宅(マンション)や事務所また店舗などを建築する場合は、それぞれの敷地ごとに敷地を分割しなければなりません。

ただし、土地の有効利用が阻害されることになるため、特定の要件を備えている場合には、特例として建築基準法第86条「ひとつの敷地とみなすこと等による制限の緩和」があり、第1項に一団地の総合的設計制度第2項に連担建築物設計制度が定められています。

総合的設計制度の適用となる建物は、これから新築し、かつ基本的にいっぺんに建築される場合に適用されるのに対し、連担建築物設計制度は、すでに建っている建物を前提に、新たに建物を建てるときに適用します。

連担建築物設計制度とはなにかわかりすくまとめた

2018.08.06

これらの制度が利用できない場合は、2棟の建築物を渡り廊下等で接続して、1棟の建築物として建築することも行われています。

総合的設計制度とは、本来ならばひとつの敷地にひとつの建物を建てなければならないところ、総合的にひとつの敷地として複数の建物を建てることができる制度のことで、正確には一団地の総合的設計制度(一団地認定制度)といいます。つまり、総合的設計制度と一団地認定制度は同じ制度です。

この制度を利用することで、一団地の土地を一つの敷地として建築することができます。

例えば、同じマンションで1〜6号棟あるとして、一敷地一建築物の原則に従って、それぞれの敷地ごとに、接道義務斜線制限などの規定を適用してしまうと、小規模なマンションしかできませんし、マンション内に道路を作らないといけなくなります。

一団地認定制度このように土地を細分化するのではなく、まとまった土地として整備することで、設計の自由度を高め「良好な市街地環境を確保しつつ適切な土地の有効活用を図ること」が一団地認定制度の目的です。

敷地内に複数の建物(棟)が建っているマンションや団地などは、一団地認定を受けている場合があります。

図のような場合、A号棟以外は適法に接道していないことになってしまうため、一団地認定制度を利用して、「一団の敷地」として3棟分の建築確認を取得することで、適法に接道していることになります。

一団地認定制度とは、一団の敷地内に複数の建築物を総合的によって建築する場合、特定行政庁によってその各建築物の位置および構造が、安全上、防火上および衛生上支障がないと認められれば、この特例の対象となる容積率、建ぺい率、高さの制限等の規定については、これらの建築物は同一敷地内にあるものとみなされる。

建築基準法第86条第1項

一団地認定されるかどうかの具体的な認定の基準は、特定行政庁(市町村長もしくは都道府県知事)ごとにより異なります。

一団地認定(ワールドシティタワーズ(WORLD CITY TOWERS))

こちらは、東京都港区港南にある分譲マンション「ワールドシティタワーズ(WORLD CITY TOWERS)」です。複数の棟数からなり、総戸数2,090戸は一団地認定を受けた民間分譲マンションとしては日本最大規模のマンションです。

一団地認定画像byいくらチャンネル
一団地認定画像byいくらチャンネル

公図を確認すると、東京都港区港南4丁目14-1(地番)の1つの敷地上に3つの建物が建てられていることがわかり、一団地認定を受けているということがわかります。

中古不動産(特に複数棟からなる中古マンション)の物件調査の場合は、一団地認定を受けた日付と番号を調べて重要事項説明書に記載しなければなりません。理由としては、一団地認定を受けたマンションは、同じ敷地として扱われるため、A棟だけ単独で同規模のマンションを建て直すことは不可能であることを説明する必要があるからです(単独になると、接道義務などの特例がすべてなくなります)。

総合設計制度画像byいくらチャンネル

一団地認定を受けた日付と番号については、建築計画概要書や分譲時パンフレットにほとんどの場合、記載されているため確認します。さらに、緩和内容について詳しく知りたい場合には、役所の建築指導課でヒアリングします。

ちなみに、総合的設計制度総合設計制度はよく間違われますが、異なるため注意が必要です。

総合設計制度と公開空地についてわかりやすくまとめた

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2018.08.05