査定価格が変わる?自分の家のグレードがどの程度のレベルかを知る方法

査定価格が変わる?自分の家のグレードがどの程度のレベルかを知る方法

一戸建ての査定をするときは、その家がどのようなグレードの建材や設備を使用しているかによって査定価格が変わるため、チェック対象になります。

とはいえ、自分の家のグレードがどの程度のレベルかというのは判断が難しいところです。

不動産会社は公益財団法人不動産流通推進センターの「既存住宅価格査定マニュアル」を使って査定するため、既存住宅価格査定マニュアルのA〜Cランクのグレード別に写真からわかりやすく説明します。

既存住宅価格査定マニュアル(戸建の建物部分)についてまとめた

既存住宅価格査定マニュアル(戸建の建物部分)についてまとめた

2017.06.01

 

建物のグレードによる査定価格の高低

高級な建築材料を使用している建物の建築費は高くなり、一般的な建築材料を使用している建物の建築費は安くなります。一般的な査定価格は、標準建築費(単価)による標準的な住宅の建築費のため、実際に使用されている建築材料に応じて建築費の修正が必要になります。建物に使用されている建築材料の品等(グレート)に応じて、建築費を修正するための比率を品等格差率といいます。

外部仕上げ・内部仕上げ・設備は、部位ごとに使用している建築材料を確認し、A仕様(最も高額な材料)、B仕様(標準的な材料)、C仕様(普及品などの材料)の3つの等級で評価します。

外部仕上げ・内部仕上げ・設備のグレードを判定する際は、明らかに「C仕様」と判断される部材以外は、できる限り「B仕様」で判定を行います。

では、具体的にみてみましょう。

 

屋根材

A仕様 B仕様 C仕様
いぶし瓦(上質)
高級S型洋瓦
天然スレート葺き
銅板葺き
いぶし瓦(地瓦)
釉薬瓦(陶器瓦)
波型プレスメント瓦
洋S型プレス色瓦
カラーベスト
厚型スレート(平型)
鉄板瓦棒葺き

A級:いぶし瓦(上質)

日本古来からの「年度瓦」の一つ。愛知県の三州瓦、兵庫県の淡路瓦などが高級品としてブランド化しています。焼成方法によりランク分けされており、小生の最後に松葉などでいぶしたものは銀色をしている。一般的なプレスメント瓦よりも、色つやが優れており、色むらも少ないのが特徴です。

A級:高級S型洋瓦

粘土瓦のうち、釉薬(うわぐすり)をかけて焼き上げた「釉薬瓦」の一つで、日本独自の洋瓦です。断面がS型に成形されており、彫りの深さと連続する曲線が特徴です。プレスメント瓦と違い、裏面も茶色です。

A級:天然スレート葺き

薄く一定の形状に形成したスレートを葺いた屋根です。玄晶岩のような粘板石を使った屋根材は高級部材として使用されます。一般的な石綿スレートと類似していますが、それらと比べて重量感があり、経年変色も少ないのが特徴です。

A級:銅板葺き

銅板を葺き上げた屋根で、社寺建築に多く見られます。一般木造住宅の中でも高級住宅向きで、日本瓦と併用されることもしばしばです。葺いた直後は赤銅の銅板色ですが、経年すると酸化被膜により緑黄色へと変化していきます。

B級:いぶし瓦(地瓦)

ブランド瓦ではなく、全国各地で生産されている瓦です。生産されている地域の気候風土に合わせ、粘土の調合や焼き方などが工夫されています。ブランド瓦との品質差はほどんどありませんが、焼きムラや色ムラ、隙間が目立つものもあります。

B級:釉薬瓦(陶器瓦)

粘土瓦の一つで、日本で最も普及している屋根瓦です。乾燥した素地にガラス質の釉薬を施し焼成します。表面は陶器のように光沢があり、経年劣化もあまり見られません。裏面が茶色なのが、セメントプレス瓦との違うところです。

B級:波型プレスセメント瓦

繊維を混入せず、セメントと硬質細骨材で作ったモルタルに、表面を焼き付け塗装して作る瓦です。耐久性は劣るが、その他の性能は粘土(釉薬) 瓦と変わりありません。色、形状のバリエーションは豊富で、経年により光沢を失い、塗装が剥げることもあります。 裏側はセメント色をしているのが特徴で、建売住宅に多く用いられています。

B級:洋S型プレス色瓦

セメント系の瓦で、セメントと硬質細骨材に作ったモルタルに、表面が焼き付け塗装して作った瓦のうち、断面がS字型をしています。色数が豊富で光沢があります。高級S型洋瓦 との見分けは難しいですが、経年劣化が早く、表面がセメント色をしているのがプレス瓦です。

B級:カラーベスト

石綿セメント瓦の総称として使われています。砂・セメント・石綿(アスベスト)を高温圧縮したスレート素材の表面に防水塗装を塗った屋根材です。色あせに強いのが特徴ですが、雨や太陽熱・紫外線などの影響で表面の防水塗装が痛むと、スレート素材がむき出しになり白っぽくみえます。

C級:厚型スレート(平型)

セメントと硬質細骨材などを混合し、平型に加圧成形したもので、板状でセメント瓦に比べ強度が大きいのが特徴です。 ただし、吸水性のある素材のため、水アカ・コケ・藻などの発生による腐食で凹凸や反りが発生したり、塗装が剥げることもあります。

C級:鉄板瓦棒葺き

屋根の勾配方向に等間隔で瓦棒をながして、その間にカラー亜鉛鉄板などをはり、瓦棒の上から葺き上げたものです。風の舞い上げにも強く、雨水の漏れる心配も少ないのですが、見た目が安っぽく、錆が出やすいのが難点です。錆を放置しておくと穴が開いてしまったり、凹凸ができたりして、塗装での修復は難しくなります。

 

外壁材

A仕様 B仕様 C仕様
タイル貼り(1/3以上)
リシン掻き落とし
ALC
吹付タイル
スタッコ仕上げ
セメント系不燃サイディング
色モルタルリシン吹付
金属系サイディング
カラー鉄板
セメント系不燃サイディング

A級:タイル貼り(1/3 以上)

陶磁器・コンクリート等により作られた外壁用タイルを張り付けて仕上げられた外壁です。一枚一枚接着剤・モルタル・金物によって躯体に固定されるため非常に手間がかかり、施工技術も要求されます。最近では、細かいタイルが予めシート状に敷き詰められたものが製造されています。タイル自体の経年劣化はほとんどなく、耐候性に優れています。メンテナンスも容易で、意匠上美しいことから高級木造住宅の外壁として重用されています。

A級:リシン掻き落とし

骨材を混入したモルタルや珪藻土などの表面にリシンを塗り、その上をブラシやコテで掻き落とし、自然な風合いで仕上げる工法。混入する化粧用骨材の種類や配合で、多様な表情と落ち着いた質感を表現できることから、高級住宅の外壁に多く採用されています。通気性にも優れています。

A級:ALC

Autoclaved Light-Weight Concreteの頭文字をとったもので、オートクレープ(高温高圧多湿養生)で製造された軽量気泡コンクリートの外壁。 パネル内部に無数の気泡を有するこ とから断熱性に優れ、高い防火性と耐久性も併せ持つのが特徴です。

B級:吹付タイル

陶磁器質のタイルの肌合いを吹付け作業によって得る工法で、乾燥硬化後の表面がセラミックに似ているセメント系の複層吹付仕上げを指します。別名「タイル状仕上げ」ともい い、木造住宅の外壁にもよく使われています。ローラーやコテ、圧縮空気などを使って表面に凹凸模様がつけられていますが、タイルのような目地になっているのが特徴です。

B級:スタッコ仕上げ

スタッコとは消石灰と大理石粉を主材とした上塗り材のことで、本来は漆喰塗り仕上げを指します。今ではセメントモルタルを5~15mm程度の厚さで塗りつけ、コテやローラーで 表面に凹凸模様をつけるモルタル外壁仕上げ全般を指しています。一般的なモルタルリシン拭き付けよりも塗厚があり、重厚感があります。

B級:セメント系不燃サイディング(窯業系サイディング)

石綿セメントや木質系成分を混合して、サイディングのように成形、化粧加工された人工の外壁材で「窯業系サイディング」とも呼ばれています。従来は単調な模様のものが多か ったが、最近では石造調、レンガ調の色模様や風合いを模したものも増え、洋風木造住宅に広く用いられているます。施工が簡単で耐久性もあります。

C級:色モルタルリシン吹付

砂粒状の骨材とセメントペーストに顔料を加え、モルタル下地にガンで拭き付けて砂壁状に仕上げた外壁。表面はザラザラと粗い仕上がりで、スタッコ仕上げよりフラットなのが特徴です。

C級:金属系サイディング

ガルバリウム鋼板(スチールにアルミを混ぜた金属)やスチール、アルミ板など、表面を金属板で仕上げたサイディング。ウレタン断熱材や石こうボードなどが裏打ちされてお り、耐火性・断熱性が確保されています。近年増加しているガルバリウム製のものは、耐久性にも優れています。

C級:カラー鉄板

工場で焼き付け塗装した亜鉛板のことで、昔は「トタン」と称していました。 表面に木目などがプリントされているものもあります。強度を高めるために凹凸があるのが特徴です。

C級:セメント系不燃サイディング(フレキシブルボード)

セメントをベースにした外壁材で 「フレキシブルボード」とも呼ばれます。かつては石綿(アスベスト)を混ぜあわせたものが主流でしたが、 近年はノンアスベストタイプが主流 になっており、吸湿性に優れています。

 

外部建具

  A仕様 B仕様 C仕様
外部建具 玄関ドア木製高級
玄関ドア高断熱装飾
サッシ高級品
雨戸(電動)
テラス高級品
玄関ドア(木調)
玄関ドア(断熱標準品)
サッシ標準品
雨戸塩ビ鋼版
テラス標準品
玄関ドア普及品
玄関ドア一般
サッシ普及品
雨戸鋼版
テラス普及品

A級:玄関ドア(木製高級)

断熱材を金属製のパネルで覆い、 チーク、パイン、オークなどの高級無垢木材ではさみ込んだものです。普及品に比べ厚みがあるため、重厚感があり断熱・遮音性にも優れています。 木製の場合、防火認定を受けていることが必須となります。

A級:玄関ドア(高断熱装飾)

主として洋風の高級住宅に用いられます、欧風のステンドグラスや彫刻で装飾された玄関ドア。厚みのある断熱材や複層ガラスを使うことで、金属製の玄関ドアを上回る断熱性があります。

A級:サッシ(高級品)

既製品では見られない形状(フルオープンやラウンド、全面など)や寸法(開口高3,000 mm以上)、デザインなどが施されています。複層ガラスや遮光被膜、樹脂サッシなどを 用いて、優れた遮音性と省エネ性能を持たせたものが主流になっています

A級:雨戸(電動)

室内からリモコンで開閉できます。断熱材を挟み込んでおり、優れた断熱性と防音性があります。シャッターを締め切ったまま、採光や通風ができるよう、スリットを開閉できる機能を持ったものもあります。

A級:テラス(高級品)

建物1階吐き出し窓外に、モルタル造や木製のデッキを設置し、アクリルやポリカーボネイト製の屋根をかけたものです。洗濯物を干すためではなく、リビングと一体利用できるような大型デッキを備えたものは人気があります。

B級:玄関ドア(木調)

材質はアルミですが、高級感を出し、木造住宅の外観にマッチするように、木目をプリントしたフィルムを表面に貼り込んでいます。

B級:玄関ドア(断熱標準品)

ドア内部の断熱材の厚みを増し、ガラス部分に複層ガラスやLOW-Eガラスを使うことで、普及品を上回る断熱性能を持たせた玄関ドア。断熱性だけでなく、気密性と遮音性も高まっています。

B級:サッシ(標準品)

木造住宅では高さ1800〜2200mm、幅1700mmのものが広く普及していますが、用途によりさまざまな形状やサイズ、枠の色が用意されています。最近は2枚のガラスの間に空気層を挟み込み、省エネ性を高めた「複層ガラス」と、薄い皮膜を挟んで防犯性を高めた防犯サッシが主流です。また、アルミサッシではなく、省エネ性に優れた樹脂サッシも増えています。

B級:雨戸(塩ビ鋼板)

鋼板の表面を塩化ビニールでコーティングして、耐久性を高めた雨戸。防犯に配慮しながら通風ができるよう、スリットが設けられているものもあります。

B級:テラス標準品

テラス屋根とデッキが一体となっているもので、リフォームで人気が高い。リフォームメーカーに加え、 DIYショップなどで幅広く販売されています。

C級:玄関ドア(普及品)

スチールやステンレス、アルミ製のドア表面を、薄い合板で木目調に化粧したもので、見た目は木製ドアに似ていますが、風合いは金属製ドアと変わりません。経年により表面塗装や合板が腐食しやすくなります。

C級:玄関ドア(一般)

スチールやステンレス、アルミ製の板で、芯材をはさみ込んだだけのものです。内部に断熱材のないものについては、断熱性能が劣ります。

C級:サッシ(普及品)

アルミ製の枠で、単層ガラスをはさみ込んだもので、薄型・軽量なものは遮音性や断熱性が低く、しばしば結露が発生します。

C級:雨戸(鋼板)

芯材を鋼板ではさみ込んだだけのもので、遮音性や耐久性に劣ります。

C級:テラス(普及品)

主として雨よけ、物干し場として の機能が優先されたもので、吐き出し窓外のデッキが備わっていません。

 

次のページは内部の建具・仕上げ

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ABOUTこの記事をかいた人

坂根大介

イクラ株式会社代表。1986年大阪生まれ。関西大学文学部卒業。野村證券株式会社に入社し、国内リテール業務を経て、その後三井不動産リアルティ株式会社(三井のリハウス)にて不動産売買仲介を行う。不動産売買取引の契約実務や物件調査の経験をもとに、プロ向けに不動産の調査方法や用語解説、不動産市況、一般消費者向けに不動産業界の見えにくくわかりづらい不透明な情報をわかりやすく発信している。 主な資格は、宅地建物取引士、JSHIホームインスペクター、2級FPなど。