不動産の重要事項説明書における「近畿圏の保全区域の整備に関する法律」とはなにか

不動産の重要事項説明書における「近畿圏の保全区域の整備に関する法律」とはなにか

近畿圏整備法(重要事項説明書)不動産の重要事項説明書の「都市計画法・建築基準法以外のその他の法令に基づく制限」において「近畿圏の保全区域の整備に関する法律」という項目があります。

どのような不動産が「近畿圏の保全区域の整備に関する法律」の対象となり、どのような制限を受けるでしょうか。

ここでは、不動産の重要事項説明における「近畿圏の保全区域の整備に関する法律」について説明します。

次の不動産は「近畿圏の保全区域の整備に関する法律」について重要事項説明が必要です。

  • 近郊緑地保全区域内

近畿圏の保全区域の整備に関する法律とは

近畿圏の保全区域の整備に関する法律は、近畿圏の市街地の近郊(近郊整備地帯)に存在する事前環境を保全することを目的として、1967(昭和42)年に定められました。近畿圏とは大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・和歌山県・滋賀県・福井県・三重県の2府6県をさします。

近畿圏の保全区域の整備に関する法律で定める近郊緑地保全区域(ほぜんくいき)内で、建築物の建築、土地の形質の変更、木竹の伐採等をする場合は、都道府県知事に届出が必要です。(近畿圏の保全区域の整備に関する法律第8条

また、所有者が地方公共団体と締結した管理協定には承継効(しょうけいこう)があるため、売買などにより土地所有者が代わっても、協定の内容は引き継がれます。

【近郊緑地保全区域内の管理協定区域内における制限行為】

地方公共団体等は、近畿圏近郊の緑地保全区域内の土地所有者等と管理協定を締結することができるが、この協定は、その公告があった後に当該協定区域内の土地所有者等となった者に対しても効力が及ぶ。

近畿圏の保全区域の整備に関する法律第14条

近畿圏の保全区域の整備に関する法律は、近畿圏整備法の一部分です。近畿圏整備法とは、近畿圏の整備に関する総合的な計画を策定し、その実施を推進することにより、首都圏と並ぶ日本の経済、文化の中心としてふさわしい近畿圏の建設とその秩序ある発展を図ることを目的として、1963(昭和38)年に定められました。

近畿圏整備法は、既成都市区域近郊整備区域都市開発区域・近郊緑地保全区域・保全区域に区分されます。

近畿圏整備法(重要事項説明書)

  1. 既成都市区域:大阪市、神戸市および京都市の区域ならびにこれらと連接する都市の区域のうち、産業および人口の過度の集中を防止し、かつ、都市の機能の維持および増進を図る必要がある市街地
  2. 近郊整備区域:既成都市区域の近郊において、無秩序な拡大を防止するため、計画的に市街地として整備する必要がある区域
  3. 都市開発区域:既成都市区域および近郊整備区域以外の近畿圏の地域のうち、既成都市区域への過度の集中傾向を緩和し、近畿圏の地域内の産業および人口の適正な配置を図るため、工業都市、住居都市その他の都市として開発することを必要とする区域で、国土交通大臣が指定する
  4. 保全区域:近畿圏の地域内において文化財を保存し、緑地を保全し、または観光資源を保全し、もしくは開発する必要がある区域で、国土交通大臣が指定する

近郊緑地保全区域は、国土交通省のHPで指定状況を確認することができます。

調査した結果、売買の対象となる不動産が、近郊緑地保全区域内に該当する場合には、制限の内容を調査するとともに、不動産の重要事項説明書の「近畿圏の保全区域の整備に関する法律」の項目にチェックをつけて、制限内容を説明する必要があります。