2mではなく6m接道?大規模マンションなどの接道条件とは?

2mではなく6m接道?大規模マンションなどの接道条件とは?

Q:物件調査していると「この敷地は道路に6m以上接していないと建築は不可能」と言われました。このようなケースについて詳しく教えてください。

A:特殊建築物、3階建て以上の建築物、延床面積が1,000㎡を超える大規模建築物など

一般的に、建築基準法上の道路に、2m以上接道していれば建物を建築することができます(接道義務)。

幅員4m以上の建築基準法上の道路に、2m以上接道していないと家は建てられない

建築基準法第43条

42条の建築基準法の道路と接道義務、調査方法についてわかりやすくまとめた

2015.12.13

ただし、建物の規模や種類、敷地の形状によっては、これよりも厳しい規定が設けられている場合があるため、慎重に調査しなければなりません。

具体的には、大規模建築物等の敷地については、建築基準法第43条2項に基づき、地方公共団体の条例で必要な制限を加えることができます。

地方公共団体は、特殊建築物階数が3以上である建築物、政令で定める窓その他の開口部を有しない居室を有する建築物、または延べ面積(同一敷地内に2以上の建築物がある場合においては、その延べ面積の合計。…)が1,000㎡を超える建築物の敷地が接しなければならない道路の幅員その敷地が道路に接する部分の長さ、その他その敷地または建築物と道路との関係についてこれらの建築物の用途または規模の特殊性により、前項の規定によっては避難または通行の安全の目的を充分に達し難いと認める場合においては、条例で、必要な制限を付加することができる

建築基準法第43条2項

大規模建築物とは具体的に次に掲げるものを指します。

  • 特殊建築物
  • 3階建て以上の建築物
  • 延床面積が1,000㎡を超える大規模建築物

特殊建築物とは

特殊建築物とは、不特定多数の人が利用する特殊な用途を持つ建築物のことをいいます。用途とは「つかいみち」の意味です。

特殊建築物:学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場その他これらに類する用途に供する建築物をいう。

建築基準法第2条2項

マンションの建築計画概要書では、建物の用途が「共同住宅」となっており、マンションは特殊建築物です。一方、長屋は建築基準法上の特殊建築物ではありません。長屋とは、マンションと異なり、共用部分のエントランスや廊下や階段がない建物を指し、連棟住宅(テラスハウス)とも呼ばれます。

例:東京都の特殊建築物における接道の長さ及び幅の規定(東京都建築安全条例第10条の3)

延べ面積 接道の長さ
500㎡以下 4m以上
500㎡を超え1,000㎡以下 6m以上
1,000㎡を超え2,000㎡以下 8m以上
2,000㎡超 10m以上

条例において、適用される特殊建築物の範囲が示されており確認が必要です。マンションにおける物件調査では、そのマンションが条例の各規定の適用(制限)を受けるのかどうか、また既存の建物が遵守して建てれられているかどうかを確認します。

大規模建築とは

大規模建築物とは、建築基準法第6条1項2号と3号で定めている次のどれか1つに該当した一定規模の建築物をいいます。

木造の建築物で、3以上の階数を有し、または延べ面積が500㎡高さが13mもしくは軒の高さが9m超えるもの

建築基準法第6条1項2号

木造以外の建築物で、2以上の階数を有し、または延べ面積が200㎡超えるもの

建築基準法第6条1項3号

例えば、鉄骨鉄筋コンクリート造の2階建ての建物であっても、建築基準法上では大規模建築物となります。

例:東京都の大規模建築物における接道の長さ及び幅の規定(東京都建築安全条例第4条)

延べ面積 接道の長さ
1,000㎡を超え2,000㎡以下 6m以上
2,000㎡を超え3,000㎡以下 8m以上
3,000㎡超 10m以上

延べ面積が3,000㎡を超え、かつ高さが15mを超える建築物の敷地は、幅員6m以上の道路に接しなければならない(東京都建築安全条例第4条の2)。

例えば、東京都内の延面積1,000㎡超のマンションは、特殊建築物であると同時に大規模建築物にも該当します。そのため、建築安全条例の規定(第10条の3と第4条及び第4条の2)を全て守らなければなりません。

延床面積3,000㎡かつ高さ15mを超えるマンションの場合には、幅員6m以上の道路に、10m以上接する必要があります。既に建っている既存の建物(中古マンション)がこれらの規定を満たしていない場合には、違反建築物か既存不適格物件の可能性があり、原則として、再建築の際は同規模の建物が建てられないということになります。

重要事項説明書への記載は

特殊建築物や大規模建築物だけでなく、旗竿地(路地状敷地における路地状部分の長さとその幅員との関係)も地方公共団体の条例によって制限が付け加えられていることがあります。

これらの条例による制限がある場合は、重要事項説明書に記載し、その内容を説明する必要があります。

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