不動産の重要事項説明書における「首都圏近郊緑地保全法」とはなにか

不動産の重要事項説明書における「首都圏近郊緑地保全法」とはなにか

首都圏近郊緑地保全法(重要事項説明書)不動産の重要事項説明書の「都市計画法・建築基準法以外のその他の法令に基づく制限」において「首都圏近郊緑地保全法」という項目があります。

どのような不動産が首都圏近郊緑地保全法の対象となり、どのような制限を受けるのでしょうか。

ここでは、不動産の重要事項説明における首都圏近郊緑地保全法について説明します。

次の不動産は「首都圏近郊緑地保全法」について重要事項説明が必要です。

  • 近郊緑地保全区域内

首都圏近郊緑地保全法とは

首都圏近郊緑地保全法は、首都圏の市街地の近郊(近郊整備地帯)に存在する自然環境を保全することを目的として、1966(昭和41)年に定められました。首都圏とは東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・群馬県・栃木県・茨城県・山梨県の1都7県をさします。

首都圏近郊緑地保全法で定める保全区域(ほぞんくいき)内で、建築物の建築、土地の形質の変更、木竹の伐採等をする場合は、都道府県知事に届出が必要です。(首都圏近郊緑地保全法第7条

近郊緑地、近郊緑地保全区域、近郊緑地特別保全地区の定義は次の通りです。

首都圏近郊緑地保全法

また、所有者が地方公共団体と締結した管理協定には承継効(しょうけいこう)があるため、売買などにより土地所有者が代わっても、協定の内容は引き継がれます。

【近郊緑地保全区域内の管理協定区域内における制限行為】

地方公共団体等は、首都圏近郊の緑地保全区域内の土地所有者等と管理協定を締結することができるが、この協定は、その公告があった後に当該協定区域内の土地所有者等となった者に対しても効力が及ぶ。

首都圏近郊緑地保全法第13条

首都圏近郊緑地保全法は、首都圏整備法の一部分です。首都圏整備法とは、首都圏の整備に関する総合的な計画を策定し、日本の政治、経済、文化の中心としてふさわしい首都圏の建設とその秩序ある発展を図ることを目的として1956(昭和31)年に定めらました。

首都圏整備法は、既成市街地近郊整備地帯都市開発区域近郊緑地保全区域に区分されます。

首都圏近郊緑地保全法(政策区域)

  1. 既成市街地:産業および人口の過度の集中を防止し、かつ、都市の機能の維持および増進を図る必要がある市街地
  2. 近郊整備地帯:既成市街地の近郊において、無秩序な拡大を防止するため、計画的に市街地として整備する必要がある地帯
  3. 都市開発区域:既成市街地および近郊整備地帯以外の首都圏の地域のうち、既成都市区域への過度の集中傾向を緩和し、首都圏の地域内の産業および人口の適正な配置を図るため、工業都市、住居都市その他の都市として開発することを必要とする区域で、国土交通大臣が指定する
  4. 近郊緑地保全区域:首都圏の近郊整備地帯内において無秩序な市街化の防止や、住民の健全な心身の保持・増進、公害や災害の防止、文化財や緑地や観光資源等の保全などを目的として、国土交通大臣が指定する

近郊緑地保全区域は、国土交通省のHPで指定状況を確認することができます。

調査した結果、売買の対象となる不動産が、近郊緑地保全区域内に該当する場合には、制限の内容を調査するとともに、不動産の重要事項説明書の「首都圏近郊緑地保全法」の項目にチェックをつけて、制限内容を説明する必要があります。