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関西を代表する「西宮七園」で「高級住宅地」1位はどこ?【2021年版】

関西を代表する「西宮七園」で「高級住宅地」1位はどこ?【2021年版】

7位:苦楽園(くらくえん)

苦楽園

苦楽園の最高値:苦楽園六番町3-15MAPで確認

1㎡あたり19万6000円(1坪あたり64万6800円)

最寄駅: 阪急甲陽線苦楽園口駅

【苦楽園の範囲】

苦楽園一番町・苦楽園二番町・苦楽園三番町・苦楽園四番町・苦楽園五番町・苦楽園六番町

苦楽園
別荘地として開発に携わった中村家の家宝、苦楽瓢(くらくひさご)という瓢箪(ひょうたん)に因んでいる。 苦楽瓢は、幕末期、尊王攘夷派の三条実美が、長州へ都落ちする(七卿落ち)際、この瓢箪で他の公卿と別れの杯を交わし、後日、再会を果たしたことから「苦のあとに楽がある」として名付けられた。

関西屈指の高級住宅街で、「芦屋の六麓荘」「西宮の苦楽園」と対をなします(実際、苦楽園四番町と苦楽園六番町が六麓荘町と接しています)。西宮七園の中でも最も山手に位置しており、財界人、文化人の豪邸が多く建てられています。特に、苦楽園四番町、苦楽園五番町、苦楽園六番町にかかる山手一帯は数百、数千坪の豪邸が軒を連ね、企業家・資産家が多く住む界隈となっています。

とはいえ、西宮最強の高級住宅地として名高い「苦楽園」が最下位だったことに驚かれたのではないでしょうか。その理由については後述します。

最寄り駅は苦楽園口園駅ですが、徒歩で約30分以上かかります。

6位:甲陽園(こうようえん)

甲陽園の最高値:甲陽園若江町5-7MAPで確認

1㎡あたり24万5000円(1坪あたり80万8500円)

最寄駅: 阪急甲陽線甲陽園駅

【甲陽園の範囲】

新甲陽町・甲陽園目神山町・甲陽園東山町・山王町・甲陽園西山町・日之出町・甲陽園本庄町・甲陽園若江町・神園町

甲陽園
周辺の土地開発を請け負った「甲陽土地」という会社の名前に由来。社名の「甲陽」は「甲山の南部」にあることからの命名。

阪急甲陽線の終着駅で、阪急神戸線の夙川駅までを結んでいます。といってもその間の駅は、苦楽園口駅しかありません。もともと阪急に甲陽線の建設計画はなかったのですが、ライバルの阪神電鉄が苦楽園までバスの免許を取得したことに対抗して1924(大正13)年に開業させました。

開業当時は、甲陽園・苦楽園ともに行楽地であり、甲陽劇場や料理旅館(つるや・播半・香月・子孫・水月)など路線そのものも観光路線が強かったのですが、昭和に入ると衰退。通勤時間帯に大阪方面と逆の方向へ向かう旅客の流れをつくるために、阪急は学校の誘致をはかり(甲東園〈阪急今津線〉も同じ)、学生街の色合いを強めました。現在は、進学校として有名な甲陽学院高校があります。

2007年JR神戸線に「さくら夙川駅」が新設されたことにともない、阪急神戸線の「夙川駅」にも特急が停車することになりました。これにより大阪や神戸方面の所要時間が大幅に短縮されました。

5位:甲東園(こうとうえん)

甲東園の最高値:上甲東園2-8-11MAPで確認

1㎡あたり31万8000円(1坪あたり104万9400円)

最寄駅: 阪急今津線甲東園駅

【甲東園の範囲】

甲東園・上甲東園

甲東園
大阪殖林合資会社が甲東村に果樹園をつくり「甲東園」を名付けたのが由来。

この果樹園を含む土地の大地主であった芝川氏が無償で阪急に土地提供を行ったため、甲東園駅が開設されました。甲陽園と同じく、阪急が関西学院大学や神戸女学院大学など複数の大学を誘致した結果、開発が進められました。なお、関西学院大周辺の上ヶ原地区が日本で2番目の文教地区指定を受けたこともあり、校区の甲東小学校・甲陵中学校は人気の高い学区となっています。

4位:甲子園(こうしえん)

甲子園の最高値:甲子園六番町8-20MAPで確認

1㎡あたり38万7000円(1坪あたり127万7100円)

最寄駅: 阪神電鉄本線甲子園駅

【甲子園の範囲】

上甲子園・甲子園網引町・甲子園浦風町・甲子園洲鳥町・甲子園砂田町・甲子園高潮町・甲子園浜田町・甲子園春風町・甲子園三保町・甲子園六石町・甲子園一番町・甲子園二番町・甲子園三番町・甲子園四番町・甲子園五番町・甲子園六番町・甲子園七番町・甲子園八番町・甲子園九番町・甲子園口・甲子園口北町・甲子園町・甲子園浜・浜甲子園・南甲子園

甲子園
球場が完成した1924年が60ある干支(えと)の最初で縁起がいい甲子(きのえね)だったため、園とかけあわせて甲子園大運動場と命名された。この年に全国中等学校(今の高校)優勝野球大会が開かれ、甲子園は全国区になった。西宮七園の中で最も面積が広い。

武庫川の反乱を防ぐ改良工事より、購入した河川敷跡73,920㎡に、阪神電鉄は球場に続き遊戯施設や水族館、動物園を併設した阪神パークも建設し、周辺には甲子園の名を冠した高級住宅地(一番町〜九番町)の分譲も進めました。

1930年には武庫川沿いに「東の帝国ホテル、西の甲子園ホテル」と称された甲子園ホテル(現在の武庫川女子大学)が竣工しました。まさに甲子園は、阪神電鉄自らが開発した住宅地および行楽地として、鉄道輸送の拠点となりました。

甲子園は阪神電鉄のイメージから高級住宅地として扱われないことが多いですが、れっきとした高級住宅地です。

3位:昭和園(しょうわえん)

昭和園の最高値:南昭和町8-10MAPで確認

1㎡あたり39万3000円(1坪あたり129万6900円)

最寄駅: 阪急神戸線西宮北口駅

【昭和園の範囲】

北昭和町・南昭和町

昭和園
年号の「昭和」から、他にならって「園」をつけた。甲風園より西宮北口に近いので「北昭和町・南昭和町」ではなく『昭和園』と町名を変えて町内をブランド化した方が地価は上がりそう。

1927年頃より、日本ペイントが住宅地として開発し、売出しを始めたのが創始だと言われています。しかし、西側に流れる東川の排水不良もあって、雨で浸水する欠陥が多く戦前はそれほど人気がありませんでした。

現在は改良され、かつ人気の西宮北口駅前ということもありマンションが目立ちます。高級住宅地として高い人気があります。

2位:香櫨園(こうろえん)

香櫨園の最高値:羽衣町1-15MAPで確認

1㎡あたり40万4000円(1坪あたり133万3200円)

最寄駅: 阪急神戸線夙川駅、JR東海道本線さくら夙川駅

【香櫨園の範囲】

羽衣町・霞町・松園町・相生町・雲井町・殿山町

香櫨園
明治40年(1907年)に香野蔵治と櫨山慶次郎が夙川西岸、現在では阪急神戸線夙川駅の西側に開設した香櫨園遊園地に由来(香野氏と櫨山氏の名前からとった)。香櫨園といえば阪神電鉄「香櫨園駅」をイメージする人が多いが、阪急夙川駅周辺が本当の位置。すでに夙川がブランド化しているが、元麻布のように『元香櫨園』としたら地価も上がりそう。

香櫨園は1907年に開業した遊園地です。当時関西最大の遊園地で、約10万坪(約33万㎡)の敷地内にはホテルが整備され、動物園にはゾウや虎もおり、高台から池に滑り降りるウオーターシュートと呼ぶ絶叫マシンもありました(現在の片鉾池)。しかし、経営難から6年後に閉園しました。

その後、阪神電鉄が遊園地経営に関与していたために、阪神香櫨園駅は移転後の遊園地の付近にあります。この経緯から、阪急は住宅分譲に「香櫨園」の名を使うことはできなかったため、阪急沿線では住宅名に「夙川」と付けるのが普通です。

跡地は閑静な住宅街となっており、特に夙川駅北西(雲井町、殿山町)が高級住宅地となっています。

1位:甲風園(こうふうえん)

甲風園の最高値:甲風園2-12-21MAPで確認

1㎡あたり44万3000円(1坪あたり146万1900円)

最寄駅: 阪急神戸線西宮北口駅

【甲風園の範囲】

甲風園

甲風園
「甲」は甲山、「風」は田園都市のイメージに由来。阪急西宮北口駅の近くで、「昭和園」に隣接。

東川に阪急今津線、西側に津門川に挟まれた一帯であり、西宮北口駅北西側に位置しています。甲風園の西宮北口駅周辺は商業地であり、特に銀行・証券会社が多数店舗を構えていることから、西宮市内随一の金融街となっています。しかし、そこから北側に離れると邸宅が多く連なっています。

というわけで、甲風園が地価からみた西宮七園の高級住宅地ランキング1位でした。

  1. 甲風園(水谷氏の予想:苦楽園)
  2. 香櫨園(甲東園)
  3. 昭和園(昭和園)
  4. 甲子園(甲風園)
  5. 甲東園(甲陽園)
  6. 甲陽園(香櫨園)
  7. 苦楽園(甲子園)

では、なぜ苦楽園が最下位だったのか説明します。

高級住宅地≠地価が高い

「高級住宅地=豪邸=地価も高い」というイメージが勝手についていますが、高級住宅地は地価が高いというわけではありません。

実は、高級住宅地の定義は非常にあいまいです。

国土交通省の「不動産鑑定評価基準運用上の留意事項」では、「住宅地域」を4つに細分化しており、(商業地域ではなく住宅地域で)「敷地が広く、街区及び画地が整然とし、植生と眺望、景観等が優れ、建築の施工の質の高い建物が連たんし、良好な近隣環境を形成する等居住環境の極めて良好な従来から名声の高い地域」と定義されるような住宅街を高級住宅街として一般的には理解されています(国土交通省HP不動産鑑定評価基準運用上の留意事項」参照)。

また、固定資産評価基準では「敷地が広大で、かつ、平均的にみて、一般住宅よりも多額の建築費を要する住宅の宅地が連続集中している地区」を「高級住宅地区」として定義しています(総務省HP固定資産評価基準」参照)。

固定資産評価基準とは、固定資産税を求める際に必要になる要素で、土地と家屋などをどのように評価するかの基準を定めたものです。

これら高級住宅地としての条件をまとめると次のようになります。

  • 敷地が広い:つまり、土地が広い
  • 街区(道路に囲まれた区画)と画地(区画分けされた土地)が整然(きちんと整っている)としている:つまり、土地と街の区画がきれい
  • 植生が優れている:つまり、緑が多い
  • 眺望(広く遠くまで見晴らすこと)が優れている:つまり、高台
  • 景観(眺め渡す景色)が優れている:つまり、街並みがきれい
  • 建築費の高い建物:つまり、豪邸
  • 居住環境の極めて良好な従来から名声の高い地域:つまり、新興住宅地ではなく、長い期間に渡って評判の良い地域

このように「地価が高い」ことが、高級住宅地の条件とはされていません。

そもそも「地価が高い」ところの条件は、人が集まるところです。駅チカが高いのは、駅に人が集まるからです。住宅だけでなくても、飲食店やオフィス、ホテルなど、様々な用途として利用価値が出てくるため土地の価値が上がるのです。

実際、1位の甲風園は特急の停車駅である西宮北口駅徒歩圏内です。地価の基準となっている住所でみると、3位の昭和園の方が西宮北口駅から近いのですが、昭和園という名称は既になく、従来から名声の高く「甲風園」ブランドで知られている甲風園の方が、地価が高くなっているのです。

苦楽園と接する高級住宅地の代表例である「芦屋の六麓荘」も苦楽園とたいして地価が変わりません(芦屋市六麓荘町9-12:1㎡あたり20万6000円)。

苦楽園には高級住宅地としての制限が様々あります。

苦楽園

(苦楽園における法令上の制限)

用途地域

第1種低層住居専用地域
建ぺい率 40%
容積率 100%
最低敷地面積 150㎡(45坪以上)[西宮市HP参照](芦屋の六麓荘は400㎡以上)
高度地区 第1種(建物の高さが10m以下、絶対高さ制限)[西宮市HP参照]
風致地区 第3種、東六甲山地区(緑地率30%以上、道路後退2m、隣地後退1m以上)[西宮市HP参照]
地区計画 なし[西宮市HP参照]
建築協定 なし[西宮市HP参照]

このような家が建ち並ぶと街の景観は良くなります。あと、残された条件は眺望です。

苦楽園(と六麓荘)は、六甲山南東斜面(日当たりの良い南東斜面というところも良いポイントです)の海抜250mの位置にあることから、眺望は極めて優れており、阪神間から大阪中心部にかけての地域、遠くには大阪湾を隔てた大阪全域や神戸全域の絶景を見下ろせます。

ただ、高台に住むということは傾斜をなくすために擁壁(ようへき)を造らなければなりません。擁壁は、その高さや面積にもよりますが、工事費用が数百万円から数千万円になる場合があります。

このように地価がそれほど高くなくても、土地が広く(広いと結局土地の費用もかかる)、擁壁を含む土地の造成費がかかり高い建物が建てられず建物の費用にお金がかかる、それでいて、周辺に同じような豪邸が立ち並んでいる、それが高級住宅地ということなのでしょう。

高級住宅地といわれるところの多くは、駅から遠く、高低差があるので、高齢化とともに敬遠されつつありますが、苦楽園のレヴェルになるとお抱え運転手がいるので、別に駅や商店、病院から近くなくても良いのかもしれませんね。

いかがでしたでしょうか。今回は国や都道府県が指定している公示地価や基準地価の地点での比較ですので、実際には同じ市内でももっと高い地価で売れる、ということはよくあります。

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