梅田のうめきたはニューヨークのセントラルパークになるのか

大阪うめきたセントラルパーク

大阪最後の一等地である梅田の再開発「うめきた2期地区」の計画が着々と進んでいる。

うめきた2期大阪市や大阪府などは13日、JR大阪駅北側の貨物駅跡地を再開発する「うめきた2期地区」(17ヘクタール)でどのような新産業を育てるかを議論する会議を同市内で開き、健康産業の育成を柱にする結論をまとめた。「ライフデザイン」をキーワードに健康、生命などに関連する産業の集積を目指す。2期地区は2022年度に街びらきをする。整備する大規模公園をみどりの空間として新産業の創造に活用することを新たに示した。例えば、市民に同公園で運動してもらい、健康データを集めて利用した新製品、新サービスの開発などを想定している。

(2016年4月13日日本経済新聞夕刊1面抜粋)

今回決定したことから見えてきた「うめきた2期」のキーワードは「ライフデザイン」であり、具体的には「健康」・「ものづくり」・「みどり」の調和が取れた空間を目指すというものだ。

うめきた2期ライフデザインとは医薬品や医療機器といった従来の医療分野だけでなく、人々が健康で豊かに暮らせる幅広い新製品・サービス分野を含む新たな概念だ。こうした産業の創造をうめきた2期地区の中核機能として掲げた。

大阪市が特に力を入れるのはライフデザイン分野でのものづくり産業への回帰だ。人々の生活を支援する新たなロボットの開発・製造がポイントになる。関西では様々な研究機関がロボットを研究している。スーパーで顧客の買い物を支援したり、高齢者らに状況に応じて声をかけたりするロボットなどの開発が盛んになっている。

工場の生産ラインに配置される産業用ロボットではなく、こうした生活に密着したロボットの開発・製造が大きな目標だ。新たなロボットの開発機能をうめきた2期地区に集積させて、一大拠点としたい考えだ。

1期地区でも市が資金負担してビルの一角を借り、ロボットなどの研究所を開設する計画だった。11年に就任した橋下徹前市長が市の負担に反対して実現しなかった経緯がある。

1期地区に開設された産業育成などの拠点「ナレッジキャピタル」ではIT(情報技術)を使ったサービス産業の起業が盛んになった。「ものづくり産業の育成は進まなかった」(市幹部)ため、2期で補う考えだ。

2期地区は橋下前市長が大規模公園の導入を主張し、4.5ヘクタールを整備することが決まっている。13日の会議でも建築家の安藤忠雄氏が「都市開発でみどりをテーマに掲げたのは珍しい」と評価した。憩いの場所としてだけでなく、こうしたみどりの空間を新産業創造の実験フィールドとして活用する。

(2016年4月14日日本経済新聞朝刊近畿35面抜粋)

うめきた1期地区というのは、2013年開業したグランフロント大阪だ。

うめきた1期

グランフロント大阪は今や年間来場者が約5,000万人と梅田の人の流れを変えた。

うめきた2期

これがうめきた2期の現在の様子だ。

さて、このうめきた2期の「(仮称)大阪セントラルパーク」を強力に推進していたのが、橋下徹前大阪市長だ。

主要都市の公園面積この「うめきた(大阪・梅田駅北側にある再開発地区)」も、いろいろとすったもんだあったんです。松井知事と組んで貨物(駅)のヤードのとこ、緑にしようって、お金をかき集めてますけどね。今までの大阪府、大阪市の行政のやり方だったら、あそこにビルをたくさん建てる予定だったんです。しかし、僕と松井知事、大阪維新の会が、大阪府と大阪市のトップを占める、大阪府議会、市議会を占めるようになって、そして行政の体質を変えていった。そしたらそこに、広大な17ヘクタールもの緑を作ることも可能になったんです。それはね皆さん、政治は今まで失望、落胆、その限りしか与えてこなかったかもしれない。大阪は、100%の満足を皆さんに与えられているかわかりませんが、確実に変えていってます、変わってますよ。それは僕らの力じゃない。皆さんが動いてくれたからなんです。あんなところに17ヘクタールもの緑を作るなんて、その時、誰が予想したのか。しかし、やるということを進めていって、皆さんから応援を受けて、僕が公約で掲げた。だから役所も、経済界も、みんなやらざるを得なくなった。こんな都心のど真ん中に17ヘクタールもの緑が出来るなんてのは、大阪ぐらいですよ。だけどその緑にしても無駄になるわけじゃない。周辺での開発が進むんです。スカイビルをはじめ、周辺部に土地を持っている人たちが集まって。中心は緑にして、周辺部をしっかり町づくりをしていこうと。公が持っている土地を開発するんじゃないんです。動いてますよ、大きな動きです。

(2012年12月の衆議院議員総選挙で、日本維新の会・村上政俊候補(現衆院議員)での応援演説より抜粋)

現在決まっている点で注目すべきは以下の3点だ。

うめきた2期
  1. 都市公園は4.5ヘクタール
  2. 鉄道の地下化と新駅の設置
  3. 道路が東西と南北につながる

これらの内容を詳しく見てみよう。

都市公園は4.5ヘクタール

みなさんは大阪セントラルパークと聞いてワクワクしないだろうか?

大阪セントラルパーク

まさに上記の写真のような光景を浮かべているのではないだろうか。

だが、残念ながらこのようにはならなさそうだ。本家のニューヨークのセントラルパークの広さは341ヘクタールにのぼる。それに対して今回の都市公園は4.5ヘクタールと遠く及ばない。あの東京の明治神宮の森でも73ヘクタール、大阪城公園で105ヘクタールだ。いくらなんでもセントラルパークというのはおこがましいかもしれない。4.5ヘクタールというと、大阪市西区の靭(うつぼ)公園が9.7ヘクタールなので、それの半分弱といったところだ。

大阪セントラルパーク
上記の写真は靭公園の写真だ。うめきた2期の公園はこんな感じになるかもしれない。こう見るとセントラルパークは言い過ぎかもしれないが、大阪最後の一等地にこのような公園ができるのは素晴らしい。

加えて、あくまでも4.5ヘクタールは都市公園としての計画で、このうめきた2期は17ヘクタール全体にわたって「みどり」がテーマとなっている。うめきた2期で提案された完成予想図はその通りに全体が「みどり」になっている。

提出された40案の中で「総合的に優秀な提案」に選定された10案は以下の通りだ。

竹中工務店

竹中工務店による提案

大林組

大林組による提案

大阪ガス

大阪ガスによる提案

三菱地所

三菱地所による提案

オリックス不動産

オリックス不動産による提案

阪急電鉄(代表)・新産業文化創出研究所、地域・交通計画研究所

阪急電鉄(代表)と新産業文化創出研究所地域・交通計画研究所による提案

住友不動産

住友不動産による提案

積水ハウス

積水ハウスによる提案

昭和設計(代表)

昭和設計(代表)SANAA事務所、医療国際化推進機構、健康都市デザイン研究所、博報堂、大阪滋慶学園による提案

ダイワハウス(代表)

大和ハウス工業(代表)、フジタ、大和リースによる提案

あくまで提案レベルのコンセプトデザインだが、どのような街づくりを計画をしているかはわかるだろう。

鉄道の地下化と新駅の設置

現在は、地区西端を南北に走るJR東海道線支線(約2,400m)を中央部に移設・地下化する事業で、新駅(仮称:北梅田駅)はうめきた2期の南東側・JR大阪駅側にできる予定だ。これにより、特急「はるか」や「くろしお」が停車するので、関西国際空港へ行くのが格段に便利になる。2023年の春の開業を目指している。

うめきた2期JR新線(北梅田駅)

道路が東西と南北につながる

上記の鉄道の地下化により、うめきた2期地区の敷地の道路が東西につながる。今まではグランフロント大阪などの梅田側から、うめきた2期地区の敷地を越えて梅田スカイビルに行くには、2期部分の地下通路で行くか、回りこむしかなかった。また、うめきた2期地区の西側は梅田スカイビルしかなく、正直暗いという印象の街並みだった。しかし、うめきた2期地区の再開発により、このうめきた2期地区西側部分が大きく変わることになる。繰り返しになるが橋下氏もこのように言っている。

こんな都心のど真ん中に17ヘクタールもの緑が出来るなんてのは、大阪ぐらいですよ。だけどその緑にしても無駄になるわけじゃない。周辺での開発が進むんです。スカイビルをはじめ、周辺部に土地を持っている人たちが集まって。中心は緑にして、周辺部をしっかり町づくりをしていこうと

うめきた不動産

うめきた2期地区の位置する大深町を中心に、大阪市北区大淀中1丁目・大淀中2丁目・中津5丁目、大阪市福島区福島6丁目が該当する。また、南北の道路も、北は中津まで道路拡張する予定なので、この辺りまで大きく変わるのは間違いない。つまり北区中津1丁目・3丁目も該当する。今までは梅田駅を中心に東(北区茶屋町)から南(北区梅田)にかけてキタは発展してきたが、これからうめきた2期を中心にして西から北も発展するターニングポイントとなりそうだ。

具体的には、どのあたりが注目なのだろうか?

再開発のど真ん中にあるグランフロント大阪オーナーズタワーは言うまでもないが、恩恵を受けることができそうな分譲(=中古)マンションを選んでみた。もちろん、私見であり、将来値上がりを保証するものではない。

うめきた(梅田)値上がりそうな不動産
マンション名 所在地
エスリード新梅田 大阪市北区大淀南1丁目1-18
メロディーハイム新梅田 大阪市北区大淀南1丁目3-5
ロイヤル梅田シティ 大阪市北区中津5丁目5-6
ネバーランド新梅田 大阪市北区中津5丁目8-9
シャトー西梅田 大阪市福島区福島6丁目11-11
キングマンション梅田  大阪市福島区福島6丁目18-20

選んだ基準としては、うめきた2期地区に近いこと。さらに言うならば、これほど都心部にある貴重な公園(「みどり」)に近いこと。部屋から公園が見えると最高だろう。ちなみに、ニューヨークのセントラルパークも、公園に面してその景色が視野に入るアパートメント・コンドミニアムは、近隣の中でも高く評価される物件となっている。もちろん大阪市西区の靭公園も同様だ。

最後にうめきた2期地区再開発の今後のスケジュール予定は今のところ以下の通りだ。

うめきた2期の今後のスケジュール

今後のうめきたの進化に大注目だ。

 

大阪うめきたセントラルパーク

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ABOUTこの記事をかいた人

坂根大介

イクラ株式会社代表。1986年大阪生まれ。関西大学文学部卒業。野村證券株式会社に入社し、国内リテール業務を経て、その後三井不動産リアルティ株式会社(三井のリハウス)にて不動産売買仲介を行う。不動産売買取引の契約実務や物件調査の経験をもとに、プロ向けに不動産の調査方法や用語解説、不動産市況、一般消費者向けに不動産業界の見えにくくわかりづらい不透明な情報をわかりやすく発信している。 主な資格は、宅地建物取引士、JSHIホームインスペクター、2級FPなど。