ピタットハウスについて調べてみた

ピタットハウスロゴ

ピタットハウスは、全国に591店舗あるフランチャイズ経営の不動産会社だ。

ここでは東証1部に上場している親会社のスターツコーポレーションの決算から、売上高や利益、売買仲介手数料を調べ、フランチャイズのピタットハウスがどんな会社なのか調べてみた。

 

ピタットハウスとは?

ピタットハウスは、スターツコーポレーションの子会社だ。2001年よりフランチャイズ方式で事業を開始し、2017年3月末時点現在、全国に591店舗ある国内有数の不動産流通ネットワーク(フランチャイズ経営)だ。

ピタットハウスHP

スターツグループは、1969年に創業者の村石久二氏が、東京江戸川区に千曲不動産を創業したところから始まり、建設・土地有効活用、不動産仲介・管理を中心とした「ストック型収益積層ビジネス」を軸に、金融、ホテル、出版、高齢者支援、保育など、人々の暮らしに密接なサービスや商品を提供している。1989年に上場(8850)した。

不動産屋としてのピタットハウスは全国に591店舗あるうち、直営店が111店、FC店が472店に分かれる。つまり、FCのピタットハウスは、看板こそピタットハウスだが独立した不動産屋である。

ピタットハウスは、このように直営店のスターツ店とFC店のネットワーク店とで分かれている。

フランチャイズ(FC)とは?

フランチャイズとは、事業者(フランチャイザー:ここではピタットハウス)が他の事業者(フランチャイジー:ここでは加盟する不動産会社)との間に契約を結び、自己の商標、サービスマーク、トレード・ネームその他の営業の象徴となる標識、および経営のノウハウを用いて、同一のイメージのもとに商品の販売その他の事業を行う権利を与え、一方、フランチャイジーはその見返りとして一定の対価を支払い、事業に必要な資金を投下してフランチャイザーの指導および援助のもとに事業を行う両者の継続的関係をいう。

フランチャイズでチェーン店舗展開することをフランチャイズチェーン(FC)という。

簡単にいうと、新規で不動産売買や不動産賃貸を行う不動産会社を立ち上げるとき、知名度もノウハウもないので、知名度のあるピタットハウスの看板を借りてお店を出し、ノウハウを教わる代わりに対価を支払うのがフランチャイズということになる。

ここでのノウハウとは、経営者や営業マンへの教育・研修、各種ITシステムの利用、加盟店で利用できる金融サービスや顧客サービスの利用などを意味している。

スターツコーポレーションに支払う対価(ロイヤルティ)としては、固定で月に25万円支払うこととなっている。

 

ピタットハウスのFC経営は儲かっているのか?

ピタットハウスのフランチャイズの決算内容は、スターツコーポレーションのコンサルティング事業の一部になる。フランチャイズについての詳しい決算内容が開示されておらずわからない。コンサルティング事業の決算には他にも信託業や証券・保険業が含まれている。コンサルティング事業の2017年3月期(2016年4月〜2017年3月)の決算は以下の通りだ。

2017年3月期(前期比) 2016年3月期
売上高 41億4800万円(+8.0%) 38億4000万円
営業利益 7億4200万円(−2.6%) 7億6200万円
店舗数 472(+54店) 418

ロイヤルティが月額固定費25万円(年300万円)なので、単純に店舗数(472)を掛け算すると14億1600万円となる。そこから別途の加盟料や経営指導のコンサル料などを加えるとFC加盟店からのフィー(手数料)は20億弱ぐらいではなかろうか。

 

ピタットハウスの直営店の売買仲介はどうなのか?

スターツグループの中でも直営のピタットハウス(スターツピタットハウス株式会社)100店の売買仲介(2017年3月期)をまとめるとこうなる。

手数料収入 49億円(+1.9%)
手数料割合 リテール55.0%/ホール45.0%
取扱件数 2568(−0.3%)
取扱高 1203億円(+15.8%)
店舗数 100(+5)
1件あたり平均物件価格 4686万円
手数料率 4.1%
1件あたり平均手数料 192万円
1店舗あたり平均手数料収入 4936万円

直営店だけでも近鉄不動産に続く、全国第15位の不動産売買仲介会社だ。比較的、ホール(法人)の手数料に占める割合が大きいことがわかる。リテール(個人)の手数料だけで計算すると27億1480万円となり、1店舗あたり平均手数料収入が2714万円とそれほど高くないが、そこから賃貸手数料を加えて各店運営していると考えられる。

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ピタットハウスは賃貸と売買どちらの方が強いのか?

不動産仲介といっても、大きく分けて賃貸仲介と売買仲介に分かれる。宅建業の免許があるからにはどちらも営業可能ではあるのだが、やはりその不動産会社によって、賃貸の方がメインなのか、売買の方がメインなのかわかれる。

もちろん、ピタットハウスのFC店の中には売買をメインに行っているところもあるが、直営店を中心に賃貸メインの会社の方が多いように感じられる

こちらは親会社スターツコーポレーションのセグメント別の営業利益だ。

これを比率で分けると、建設事業33.7%、賃貸仲介事業7.9%売買仲介事業6.9%不動産管理事業34.8%、分譲不動産事業2.8%、ゆとり事業7.3%、コンサルティング事業(FC経営含む)3.6%、出版事業1.3%、物販事業1.4%となり、実際に賃貸仲介事業の方が売買仲介事業より利益をあげていることがわかる。FC経営を含むコンサルティング事業に至っては全体の3.6%しかない。さらに注目して欲しいのは不動産管理事業だ。

スターツコーポレーションは、会社として安定的に収益を上げる「収益積層型の事業展開」の実現のために、不動産管理戸数を増やすことに力を入れている。管理といっても、賃料の回収や、分譲マンションの清掃管理、駐車場管理などがあるが、部屋を借りている賃借人が出ていけば、また部屋を借りてくれる賃借人の募集しなければならない。また、賃貸マンションを建てたときにも、賃借人を募集しなければならない。要は会社として賃貸の仕事が多いのだ。これらの理由が、ピタットハウス直営店は賃貸部門の方が強いと考えられる理由である。

街で見かける不動産会社が賃貸メインなのか、売買メインなのか見分け方を知りたい方は以下を参照して欲しい。

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ABOUTこの記事をかいた人

坂根大介

イクラ株式会社代表。1986年大阪生まれ。関西大学文学部卒業。野村證券株式会社に入社し、国内リテール業務を経て、その後三井不動産リアルティ株式会社(三井のリハウス)にて不動産売買仲介を行う。不動産売買取引の契約実務や物件調査の経験をもとに、プロ向けに不動産の調査方法や用語解説、不動産市況、一般消費者向けに不動産業界の見えにくくわかりづらい不透明な情報をわかりやすく発信している。
主な資格は、宅地建物取引士、JSHIホームインスペクター、2級FPなど。