日本銀行も投資用不動産の供給過剰感に警戒

日本銀行も投資用不動産の供給過剰感に警戒

日本銀行も、投資用不動産の供給過剰感に警戒しはじめているようです。

デフレ脱却を目指す日銀にとって悩みのタネがまた1つ増えたようだ。節税対策もあり、アパートなどの貸家が急増している。需給バランスが悪化して家賃が大きく値崩れすれば、物価を押し下げる新たな要因になりかねない。

日銀の危機感が表れたのは16日に公表した1月の地域経済報告、通称「さくらリポート」だ。毎回テーマを変えて分析する特集部分で、今回は全国の住宅投資を取り上げた。耐久消費財などの需要を喚起しやすい住宅投資は経済情勢を占ううえで重要な調査対象。問題はその中身だ。

「家賃そのものの下落幅は限定的ながら、敷金、礼金等の引き下げが広がっており、実質的な家賃相場ははっきりと下落している」(栃木)
「貸家の供給圧力が強いなかで賃貸物件の入居率は全体としてみれば幾分低下しつつある」(東京)

企業への聞き取り調査で得た事例集をみると、住宅投資のうち、貸家の増加と家賃に与える影響について言及したものが目に付く。調査統計局が「一部に供給過剰感が出てきている」と懸念するなど、警戒感がうかがえる内容だ。

日銀のマイナス金利政策下で住宅ローン金利が低く抑えられるなかで、貸家市場に節税を狙った富裕層の投資マネーが流れ込んでいる。リポートからは多くの地主が同じ思惑で貸家経営に乗り出したことで供給過剰を招いた可能性があることが読み取れる。

今のところ貸家ニーズが強い地域もあり、全国的に需給バランスが崩れたわけではなさそうだ。ただ日銀は「先行きを慎重にみる先が徐々に増えつつあるようにうかがわれる」(調査統計局)と指摘する。

もともとマイナス金利は不動産や住宅の市場に大きな影響を与えやすい政策。だが需要がないままで全国に貸家が乱立し、家賃が値崩れを起こすような事態になれば、デフレ脱却目的が横道にそれてしまう。さくらリポートからはゆがんだ貸家乱立に対する日銀の不安が透けて見える。

昨年9月には異次元緩和の総括的な検証を踏まえて新たな枠組みを導入。物価上昇率2%が定着したと判断できるまで緩和を継続する「オーバーシュート型コミットメント」を掲げ、緩和の長期戦を見据えた体制に切り替えてきた。

住宅分野についても着工が増えているかという短期的な目線だけでなく、貸家の需給バランスと家賃への影響という中長期的な影響にも目配りする必要性が増してきたということは間違いない。

(2017年1月19日日本経済新聞夕刊5面抜粋)

相続税対策はこちら

小規模宅地等の特例とはなにかわかりやすくまとめた

2016.01.22

オーバーシュート型コミットメントについてはこちら

そのイールドカーブとやらで不動産はコントロールできるのか

2016.09.26

今や、本屋をのぞくと「サラリーマン大家」だの不動産投資の本で溢れかえっていますよね。

株の格言にある「麦わら帽子は冬に買え」という言葉を知らないのでしょうか。

プロがひしめく不動産業界に、素人で勝てると本気で考えているのでしょうか。

もし、買うなら「え?今、不動産買うの?こんな不景気のときに?」というでなければなりません。

今から儲け話にのっても、リスクしかないと思うのですが。個人的にですが。