登記簿謄本を取得してどこを見るの?(土地・戸建編)

法務局への不動産調査

不動産を調査する際には、以下の資料を法務局(インターネットを含む)から取得する必要がある。

そこで、登記事項証明書(登記簿謄本)を取得した。

不動産調査する場合、法務局で取得する必要がある資料とその申請方法

2016.06.20

登記事項証明書(登記簿謄本)とはなにか?

登記事項証明書(登記簿謄本)を取得して、どこを見ればよいのだろうか?

ここでは、土地・建物区分建物[マンション]以外)の登記事項証明書について説明する。
→マンションの場合は、『登記事項証明書を取得してどこを見るの?(マンション編)』へ

 

登記事項証明書(登記簿謄本)とは?

登記事項証明書は、法務局が発行している証明書で、地番や家屋番号があれば、土地は一筆ずつ、建物は1家屋ずつそれぞれについての登記があり、設定されている権利内容が記載されている法的な証明書のことだ。

登記事項証明書と登記簿謄本の違い

登記事務をコンピュータで処理している登記所では、登記事項は磁気ディスクに記録されており、その内容を用紙に印刷し、証明したものが登記事項証明書です。
登記事務をコンピュータで処理していない登記所では、登記事項を直接登記用紙に記載しており、その用紙を複写し、証明したものが登記簿謄本です。
名称が異なるだけで,どちらも証明内容は同じです。

(法務局HPより)

つまり、法務局内でデータ化したものを登記事項証明書、データ化していないものを登記簿謄本として区別しているが、呼び方は違うが同じものを指している。また、登記簿謄本とは登記事項の全部の内容を証明したものであるのに対し、登記事項の一部の内容を証明したものが登記簿抄本だ。加えて、全部事項証明書・現在事項証明書の種別があるが、全部事項証明書は、既に返済し抹消された抵当権なども記載された過去の履歴全部が記載された証明書であり、現在事項証明書は、現在効力のある登記内容のみが記載された証明書のことだ。

一般的な調査の場合、謄本・全部事項証明書を選択し取得する。

 

登記事項証明書でどこをみればよいのか?

  • 図面からわかること → その土地(筆)の登記上の所有者名・住所、権利関係、建物新築年月日
  • 調査のポイント → 登記上の所有者が、真の所有者とは限らないため、必ず売主の権利証(登記済証)もしくは登記識別情報と登記事項証明書とを照らし合わせて確認する。

土地・建物の登記簿【表題部】の表示例

土地

登記簿(土地の表題部)
  1. 土地の地番:この番号により土地を特定する。
  2. 土地の地目:宅地・田・畑・山林・公衆用道路・雑種地など全部で23種類ある。必ずしも地目が土地の現況を示している訳ではない。
  3. 土地の面積:㎡単位で表示される。地目が宅地の場合は、小数点第2位まで表示され、その他の地目で10㎡を超える場合には、小数点以下を切り捨てた整数で表示される。
  4. 法務局で登記の処理をした日:分筆した日や地目変更をした日、地積更正した日等が記載されるため、敷地面積の最低限度は、この日付を確認する必要がある。
    最低敷地面積-あなたの土地を2つに分けることはできるか-

建物

登記簿(建物の表題部)
  1. 家屋の番号:同じ土地の上には同一の家屋番号は付かない。この番号により家屋を特定する。
  2. 家屋の種類:居宅・店舗・事務所・工場等がある。
  3. 家屋の構造:建物の主たる構造・材質・階数などを表す。
  4. 家屋の面積:㎡単位で表示される。戸建については壁芯面積で表示されている。増改築部分が未登記のままになっていると、記載面積と現況面積が異なる。
  5. 建物の新築年月日:増築の場合もこの欄に記載される。新築年月日の記載がない場合には「建物の閉鎖謄本」を取得すればよい。
  6. 法務局で登記の処理をした日
  7. 所有者:この建物の表題登記の申請人が記載される。この欄に記載された人が、表題登記完了後、保存登記申請の権利を有する者となる。なお、所有権登記(保存登記)されるまでは、第三者への対抗力を有しない。

土地・建物の登記簿【権利部】の表示例

甲区

登記簿(権利部甲区)
  1. 登記の順位番号
  2. 登記の目的が記載される。上記の例は、売買により登記1番の所有者の所有権が登記2番へ移転したことを表している。
  3. 法務局が登記申請を受け付けた日とその受付番号
  4. 所有者が移転した原因(売買・相続・贈与など)とその日付、所有者の住所・氏名が記載される。共有の場合は、各人の持分が表示される。

登記の甲区には、以下の登記の記載がある場合がある。

差押登記

不動産に対する差押が行われたこと、つまり競売または公売の手続きが正式に開始されたことを公示する登記のことだ。このような物件を取引するにあたっては、登記簿記載の債権者または申立人に対し、差押登記の抹消に応じてもらえるかどうかを確認する必要がある。

仮登記

本登記をするには手続法上の要件が完備していない場合に仮の登記をし、本登記のためにあらかじめ重要な順位を確保するものだ。本登記の要件が備わり、仮登記の余白が産められると、仮登記の後に登記された権利は抹消されてしまう。

乙区

登記簿(権利部乙区)
  1. 登記の順位番号:債権回収においては抵当権の順位が重要になる。
  2. 登記の目的が記載される。上記の例は、抵当権という担保が設定されていることを示している。
  3. 法務局が登記申請を受け付けた日とその受付番号
  4. 抵当権の内容(抵当権を設定することになった原因とその日付)などが記載されている。上記の例では平成3年2月10日にお金を借りた(=金銭消費貸借契約)ので、同日付で抵当権の設定契約を結んだことを示している。

敷地権の土地(承役地)の表示例

登記簿(敷地権の土地の表示)

地役権地役権

地役権とは、契約に定めた目的に従って、他人の土地を自分の土地のために利用することができる権利のことだ。

承役地とは、他人が利用するための、地役権を設定された土地のことで、要役地とは、第三者の土地を利用することで活用できる土地のことだ。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

坂根大介

イクラ株式会社代表。1986年大阪生まれ。関西大学文学部卒業。野村證券株式会社に入社し、国内リテール業務を経て、その後三井不動産リアルティ株式会社(三井のリハウス)にて不動産売買仲介を行う。不動産売買取引の契約実務や物件調査の経験をもとに、プロ向けに不動産の調査方法や用語解説、不動産市況、一般消費者向けに不動産業界の見えにくくわかりづらい不透明な情報をわかりやすく発信している。 主な資格は、宅地建物取引士、JSHIホームインスペクター、2級FPなど。