不動産の重要事項説明書にある「造成宅地防災区域」とはなにか

重要事項説明書の画像

不動産の重要事項説明書に「当該宅地建物が造成宅地防災区域内か否か」にチェックをつける項目がある。

当該宅地建物が造成宅地防災区域内か否か

どのような不動産が造成宅地防災区域の対象となり、どのような制限を受けるのだろうか。

ここでは、不動産の重要事項説明における造成宅地防災区域について説明する。

 

造成宅地防災区域とは?

造成宅地防災区域 (重要事項説明書)

造成宅地防災区域は、宅地造成等規制法に基づき、宅地造成工事規制区域に指定されていない土地(宅地造成等規制法区域外)に指定される区域で、宅地造成(宅地以外の土地を宅地にすること)に伴う災害で相当数の居住者等に危害を生ずる発生の恐れが大きい一団の造成宅地で、政令で定める基準に該当する区域について指定される。都道府県知事が関係市町村長の意見を聞いて指定することができる。

宅地造成等規制法については以下を参照して欲しい。

不動産の重要事項説明書における「宅地造成等規制法」とはなにか

2016.04.01

造成宅地防災区域内における制限内容は以下の通りだ。

造成宅地所有者等の防災措置義務

造成宅地防災区域内の造成宅地の所有者・管理者または占有者は、宅地造成に伴う災害(がけ崩れや土砂の流出)が生じないよう、当該造成宅地について擁壁等の設置または改造その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。また、都道府県知事は、災害防止のため必要があると認めるときは、当該造成宅地の所有者・管理者または占有者に対し、上記の措置を講じるよう勧告することができる。

造成宅地所有者等に対する防災措置命令

都道府県知事は、造成宅地防災区域内の造成宅地で、災害防止のため必要な擁壁等が設置されておらず、または不完全であるために、災害発生のおそれが大きいと認められる宅地について、当該土地の利用状況等からみて相当であると認められる限度において、当該宅地または擁壁の所有者・管理者または占有者に対して、相当の猶予期間を付けて、擁壁の設置や改造または地形や盛土の改良のための工事を行うよう命ずることができる。そのため、対象不動産が造成宅地防災区域内に存するのか否かについて説明しなければいけない。なお、都道府県知事等は、上記の権限を行うため必要があるときは、当該宅地に立ち入り、当該宅地造成に関する工事の状況を検査することができるとともに、当該宅地の所有者・管理者または占有者に対して、工事の状況について報告を求めることができる。

擁壁については以下を参照してほしい。

擁壁を知ろう!ややこしい擁壁がある場合の物件調査方法

2016.04.08

あなたの不動産が造成宅地防災区域内かどうかは、GoogleYahoo!で「◯◯(市町村or都道府県) 造成宅地防災区域」と検索し、該当するか調べた方がよい。ただ、国土交通省のHPによると平成23年4月1日現在指定されている区域はない。

不動産仲介において、宅地建物の所在地が造成宅地防災区域に該当する場合には、制限の内容を調査するとともに、不動産の重要事項説明書の「当該宅地建物が造成宅地防災区域内か否か」の項目の「内」にチェックをつけて、上記の制限の内容を説明しなければならない。

造成宅地防災区域内の場合の末尾備考欄への記入例

当該宅地建物が造成宅地防災区域内の場合の記入方法

 

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ABOUTこの記事をかいた人

坂根大介

イクラ株式会社代表。1986年大阪生まれ。関西大学文学部卒業。野村證券株式会社に入社し、国内リテール業務を経て、その後三井不動産リアルティ株式会社(三井のリハウス)にて不動産売買仲介を行う。不動産売買取引の契約実務や物件調査の経験をもとに、プロ向けに不動産の調査方法や用語解説、不動産市況、一般消費者向けに不動産業界の見えにくくわかりづらい不透明な情報をわかりやすく発信している。 主な資格は、宅地建物取引士、JSHIホームインスペクター、2級FPなど。