「売主の表示」とはなにか

重要事項説明書の画像

不動産を売買する際、重要事項説明書の中に「売主の表示」という項目がある。

(この項目では、FRK・宅建協会・全日・全住協の重要事項説明書を念頭に説明しており、書式や記載方法は微妙に異なっていますが、用語の意味や記入すべき内容は基本的に同じです。ここではFRKの記入方法を中心に解説しています。)

売主の表示とは?

売主の表示FRK(一般)

売主(所有者名)は登記簿謄本に記載されているが、所有権移転登記手続きが終わっていないときや他人物売買の場合、登記簿上の所有者(登記名義人)と売主が異なる。そのため、この重要事項説明の対象となる不動産とその売主(本当の所有者)を特定するために、「売主の表示」という項目が設けられている。

そのため、「売主の表示」の項目では売主の現住所・氏名を記入する。法人が売主の場合は、本店所在地・商号を記入する。加えて、その売主が登記簿に記載されている所有者と同じかどうかを明らかにし、異なっている場合にはその理由を記入する。

売主と登記簿上の所有者は同じだが、住所・氏名が異なっている場合

不動産の決済(買主への所有権移転の時期)までに、売主の住所・氏名の変更登記が必要となる。

売主の表示(住所変更)

上記は登記簿に記載されている住所と現住所が異なっているケースだ。この場合、売主と登記簿上の所有者(登記名義人)が同じ人(同一人・どういつにん)かどうかは、住民票などにより確認する。複数回、住所移転していて住民票で確認できない場合は、戸籍の附票で確認する。

売主の表示(改姓)

上記は、売主の結婚等により名前が変わるなど、登記簿に記載されている住所・氏名と現住所・現氏名が異なっているケースだ。この場合、売主と登記名義人が同一人であるかどうかは、戸籍謄本などにより確認する。

相続により、売主と登記簿上の所有者が異なっている場合

相続により、売主と登記簿上の所有者が異なっている場合がある。これは相続登記がまだ終わっていないケースだ。(相続登記が終わっていれば、売主と登記簿上の所有者は同一人になる。)

売主の表示(相続登記未了)

売主が本当に物件取得しているかどうかは、遺産分割協議書などにより確認する。

他人物売買により、売主と登記簿上の所有者が異なっている場合

売主ではあるが、所有権を取得していない場合は他人物となる。つまり、対象不動産はまだ取得していないが、売買契約は既に結んでいる場合だ。例えば、売主が登記簿上の所有者(前売主)と売買契約は結んでいるが、登記簿上の所有者(前売主)に代金を全額支払っていないケースなどだ。相続物件で遺産分割協議が終わっていない場合も他人物売買となるため、こちらに該当する。

売主の表示(他人物売買)

売主が登記簿上の所有者(前売主)から本当に物件取得しているかどうかは、売買契約書などにより確認する。なお、他人物売買のケースでは、既に登記簿上の所有者(前売主)が対象不動産から立退きを完了している場合であっても、売主と前売主との不動産の決済(所有権移転の時期)までは、前売主の管理下にあるため、「第三者による占有」の項目では「有」になる。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

坂根大介

イクラ株式会社代表。1986年大阪生まれ。関西大学文学部卒業。野村證券株式会社に入社し、国内リテール業務を経て、その後三井不動産リアルティ株式会社(三井のリハウス)にて不動産売買仲介を行う。不動産売買取引の契約実務や物件調査の経験をもとに、プロ向けに不動産の調査方法や用語解説、不動産市況、一般消費者向けに不動産業界の見えにくくわかりづらい不透明な情報をわかりやすく発信している。 主な資格は、宅地建物取引士、JSHIホームインスペクター、2級FPなど。