建物譲渡特約付借地権とはなにかわかりやすくまとめた

建物譲渡特約付借地権とはなにかわかりやすくまとめた

Q:建物譲渡特約付借地権(たてものじょうととくやくつきしゃくちけん)とはなんですか?

A:30年以上経つと建物を地主に売却する特約がある定期借地権

建物譲渡特約付借地権は、定期借地権の種類の1つで、借地権契約締結から30年以上が経過した時点で、借地上の建物を地主に売り渡すことで契約終了することを、契約当初に特約として取り決めておくものです。

定期借地権とはなにかわかりやすくまとめた

定期借地権とはなにかわかりやすくまとめた

2018.11.06

建物譲渡(たてものじょうと:売却すること)の特約は、借地契約締結の際にしなければなりません。あとで特約を結んでも、建物譲渡特約付借地権と認められません。この特約を実行して地主が建物を取得すれば、土地と建物の所有者が同じになり、結果として借地権が消滅します。

一般的な定期借地権が、期間終了により建物を取り壊すに対し、建物譲渡特約付借地権は、建物が存続する点が異なります。

建物譲渡特約付借地権の利用例としては、土地を借りて賃貸建物を建築し、賃貸収益を得る一方で、地主は地代収入を得ることで、有効利用を図るケースがあります。契約後30年以上が経過したあとで、地主は建物をから譲り受けて自分の所有とすることができます。つまり、貸した土地が地上建物付で戻ってきて、それ以降は家賃収入を得ます。

建物譲渡特約付借地権はあまり見かけませんが、登記は、借地権の登記に付記登記で、建物譲渡特約を登記するのが一般的な方法です。

建物譲渡特約付借地権の登記例

(建物譲渡特約付借地権の登記例)

地主へ建物を譲渡するときに、借りていた人自らが建物を使用していた場合、建物を使用する権利がなくなります。また、建物に賃借人がいる場合、建物譲渡特約付借地権の契約締結時に、将来の建物譲渡を確実にするために、地主が建物へ所有権移転仮登記をしていると、仮登記に後れる建物賃借人は、建物の新所有者である地主に対抗できません。

このような場合に、元の建物所有者(借地人)や建物賃借人を保護するために、期間の定めのない賃貸借が成立することとします。