認定低炭素住宅の税金のメリットとはなにかわかりやすくまとめた

認定低炭素住宅の税金のメリットとはなにかわかりやすくまとめた

購入するお家が「認定低炭素住宅(にんていていたんそじゅうたく)」や「低炭素建築物(ていたんそけんちくぶつ)」に該当すると税金が安くなります。

ここでは、認定低炭素住宅がどのような建物なのか、どのような税金のメリット(税制優遇)があるのかについてわかりやすく説明します。

認定低炭素住宅とは

認定低炭素住宅とは「都市の低炭素化の促進に関する法律(エコまち法)」の認定基準を満たした建物をいいます。

認定低炭素住宅の税金のメリットとはなにかわかりやすくまとめた

認定低炭素住宅の税金のメリットとはなにかわかりやすくまとめた

2016.01.11

具体的には、太陽光パネルを設置するなど省エネ基準に比べ一次エネルギー消費量がマイナス10%となる措置、その他省エネ基準では考慮されない節水対策、ヒートアイランド対策など、低炭素化に資する措置が講じられた建築計画を作成し、認定を受けた住宅用家屋に該当するものを認定低炭素住宅といいます。

認定低炭素住宅に該当する新築住宅とには、住宅ローン控除の控除額が増額されたり、登録免許税の税率が低くなるなどの税制の優遇が受けられます。

まずは、認定低炭素住宅の基準を定める「都市の低炭素化の促進に関する法律(エコまち法)」についてみてみましょう。

都市の低炭素化の促進に関する法律とは

多くの都市で、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスが発生しています。

都市にはCO2の主な発生源であるビルや住宅などの建築物が多く建てられ、ガソリンを燃料とする自動車もたくさん走っています。

低炭素で循環型の社会を構築していくためには、都市機能をコンパクトに集約化するとともに、公共交通機関の利用促進、建築物の低炭素化、省エネや節電などの施策を講じる必要があります。そこで、都市におけるCO2排出量を減らして低炭素都市を実現することを目的として、2012(平成24)年12月に施行されたのが「都市の低炭素化の促進に関する法律」です。

この法律では、都市の低炭素化を図るための国による基本方針の策定や、市町村による低炭素まちづくり計画の作成と施策の実施、そして低炭素建築物の普及を図るための認定制度を定めています。都市の低炭素化について地域における成功事例を増やして普及を図るとともに、地域経済や住宅市場の活性化につなげていくというねらいがあります。

内容が難しいので、もう少しわかりやすく解説します。

例えば、あなたが家に住むと様々な二酸化炭素を出しますよね。寒くなったらエアコンやヒーター、ストーブなどで暖房し、暑くなったらクーラーや扇風機などで冷房します。もし「冬はできるだけ暖かく、夏はできるだけ涼しくなる」ような建築をすれば二酸化炭素を出す量を減らせるはずですよね。

つまり、低炭素建築物とは、家に住むと様々な行動によって必ず出る二酸化炭素の排出をできるだけ抑制することができる建築物のことです。都市、いわゆる市街化区域内の建築物で、所管行政庁(都道府県、市または区)が認定を行います。

一般的に建築士が低炭素建築物の設計を行い、不動産会社が申請します。

認定低炭素住宅建築証明書

(認定低炭素住宅建築証明書)

不動産会社に購入する住宅が上記の証明書を取れるか、もしくは既に取得済みか聞いてみましょう。

認定低炭素住宅の税金のメリット

購入する住宅が認定低炭素住宅の場合、「住宅ローン控除」と「登録免許税(登録免許税)」にメリットがあります。

住宅ローン控除

住宅ローン控除とは、住宅ローンを借りて居住用の不動産を購入した場合、年末のローンの残高に応じて所得税や住民税が控除される、いわゆる「税金が還ってくる」制度です。

2021年までに、売主が不動産会社(新築もしくは買取再販の中古住宅)の住宅を購入した場合、10年間に渡って最大400万円の控除を受けることができます。なお、売主が個人の中古住宅の場合は、最大200万円の控除を受けることができます。

しかし、認定低炭素住宅であれば、2021年までに、売主が不動産会社(新築もしくは買取再販の中古住宅)の住宅を購入した場合、10年間に渡って最大500万円の控除を受けることができます。なお、売主が個人の中古住宅の場合は、最大300万円の控除を受けることができます。

すなわち、認定低炭素住宅であれば、普通の住宅より住宅ローンの控除額が100万円増えます

所得税が還ってくる住宅ローン控除をわかりやすく説明する

2016.01.12

不動産(土地・戸建・マンション)を売買や相続、贈与で取得した場合や、建物を新築したとき、住宅ローンを借りたときには登記します。このときに登録免許税という税金がかかります。

登録免許税(とうろくめんきょぜい)

登録免許税は、登録免許税法に基づき、登記、登録、特許、免許、許可、認可、認定、指定及び技能証明について課税する国税で、不動産においては、不動産登記の際に課税されます。

不動産登記とは「その不動産を所有しているのはいったい誰なのか」などの権利について、法務局の登記簿に記載することをいいます。登記のという証拠書類によって、所有者は自分の土地の所有権を主張することができます。

2020年3月31日までに認定低炭素住宅を購入した場合、次のように登録免許税が減税されます。

保存登記(ほぞんとうき) 移転登記(いてんとうき)
0.1%(通常は0.15%) 0.1%(通常は0.3%)

不動産の登録免許税はいくら?

2017.11.06

登記を司法書士に依頼する場合には司法書士に、自ら登記する場合は自ら「認定低炭素住宅証明書」を一緒に提出します(国税庁HP)。

認定低炭素住宅の条件

認定低炭素住宅(低炭素建築物)の条件は次の通りです。

  1. 省エネルギー基準を超える省エネルギー性能を持つこと、かつ低炭素化に資する措置を講じていること
  2. 都市の低炭素化の促進に関する基本的な方針に照らし合わせて適切であること
  3. 資金計画が適切なものであること

②番と③番は特に問題とはならず、実質①番の「省エネルギー基準を超える省エネルギー性能を持つこと、かつ低炭素化に資する措置を講じていること」が低炭素建築物の認定基準となっています。

認定低炭素住宅の認定基準

「省エネルギー基準を超える省エネルギー性能」とは、外皮の熱性能一次エネルギー消費量の条件(省エネ法で定める省エネルギー基準の一次エネルギー消費量のマイナス10%を超える省エネ性能)をクリアしたものをいいます。

一次エネルギー消費量とは、外皮の断熱性能だけでなく、暖冷房や給湯などの設備機器も含めた、建物全体の省エネルギー性能を評価する基準です。外皮とは文字通り外の皮、建物の外側である外壁や屋根、天井、床、窓などをさします。この外皮は住宅の断熱に大きく関わっており、断熱すれば省エネにつながります。加えて、家の中で使う設備機器も含めて計算することで、より省エネ・低炭素化を実現しようとするものです。

認定低炭素住宅の定量的評価項目

そして、「低炭素化に資する措置」とは、次の項目から2項目以上クリアすることが条件になります。

  1. 節水に資する機器を設置している
  2. 雨水、井戸水または雑排水の利用のための設備を設置している
  3. HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)またはBEMS(ビルエネルギーマネジメントシステム)を設置している
  4. 太陽光等の再生可能エネルギーを利用した発電設備およびそれと連携した定置型の蓄電池を設置している
  5. 一定のヒートアイランド対策を講じている
  6. 住宅の劣化の軽減に資する措置を講じている
  7. 木造住宅もしくは木造建築物である
  8. 高炉セメントまたはフライアッシュセメントを構造耐力上主要な部分に使用している

低炭素化に資する措置

2項目以上の条件をクリアしなくても、所管行政庁(都道府県、市または区)が標準的な建築物と比べて、低炭素化に資する建築物として認めた場合は、クリアできるケースもありますので確認が必要です。低炭素建築物の認定手続きについては、国土交通省HP「エコまち法に基づく低炭素建築物の認定制度の概要」を参照してください

また、低炭素建築物について詳しく知りたい方は、国土交通省のHPの「低炭素建築物認定制度 関連情報」を参照してください。