大阪の新築タワーマンションを購入しているのは誰?

大阪の新築タワーマンションを購入しているのは誰?

2017年7月のマンション市場動向が不動産経済研究所から発表されました。近畿圏の新築マンション契約率は好不調の目安とされる7割を7カ月連続で上回り、首都圏と比べて依然「西高東低」の状態が続いていますが、過剰リスクとの声も出てきているようです。

タワーマンション活況 大阪市内 7月の供給7割増

大阪中心部でタワーマンションの発売が相次いでいる。不動産経済研究所(東京・新宿)が15日に発表した近畿圏のマンション市場動向によると、7月の大阪市部の新規供給戸数は前年同月比で7割増えた。価格に天井感がある東京都心部に比べてなお先高観があり、低金利のなか、資産を不動産で持つ動きが需要を押し上げている。

近畿2府4県の新規供給戸数は1832戸と前年同月に比べ29.6%増。特にタワーマンションが立地する大阪市部に限ると1001戸と67.1%増となった。近畿全体の契約率は好不調の目安とされる7割を7カ月連続で上回り、73.6%だった。

新築マンション契約率「西高東低」

マンション発売3.3%増 7月首都圏新築 3ヵ月ぶりプラス

不動産経済研究所(東京・新宿)が15日発表した7月の首都圏の新築マンションの発売戸数は3カ月ぶりに前年実績を上回った。20階建て以上のタワーマンションなどの販売が好調で、契約率は8.6ポイント上昇の71.9%と好不調の分かれ目の70%を上回った。8月の発売戸数も27%増える見通しで、マンション販売が復調の兆しを見せている。

7月の発売戸数は前年同月比3.3%増の3426戸だった。1戸当たりの平均販売価格は16%上昇の6562万円で、今年1月以来の高水準だった。都心部に近いタワーマンションや、1億円を超える横浜市の高額物件などの販売が販売価格の水準を押し上げた。

同研究所によると、足元で数百戸単位の大型物件の新規売り出しが始まっているほか、時期をずらして住戸を小分けして販売する2期以降の「期分け販売」の物件の供給も増えるという。

(2017年8月16日日本経済新聞朝刊13面抜粋)

7月に発売された大型物件が東急不動産が開発を進めるマンション「ブランズタワー梅田North」だ。オフィス街の印象の強い中津に建設。50階建て653室のビッグプロジェクトは、第1期販売の約300戸の8割が既に売れた。平均価格は約7千万円とかなりの高額だが、契約者のうち、年齢がわかる6割の半分弱が30~40代。低金利のなかで住宅ローンも組みやすく、若い世代が積極的にマンションを購入している。顧客の一人、東京に住む40代男性は「御堂筋線の駅に直結し、住むことも貸すこともできる」と評価する。購入した4割は大阪府以外の在住という。

大阪中心部はタワーマンションの開発ラッシュだ。来年3月にはマンションで関西随一の高さの「ザ・パークハウス中之島タワー」(55階建て、894戸)の入居も始まる。なぜ開発が相次ぐのか。不動産のコンサルティングを手掛けるウエストパートナーズ(大阪市)の信田光晴社長は「4~5年前、需要と利回りのバランスが良かったことからタワーの計画が増えた」と話す。

※大阪で開発中の主なタワーマンション

東急不動産分譲「ブランズタワー梅田North」50階建(大阪市北区豊崎3丁目)総戸数653戸

ブランズタワー梅田North

積水ハウス分譲「グランドメゾン新梅田タワー」39階建(大阪市北区大淀南2丁目)総戸数297戸

グランドメゾン新梅田タワー

住友不動産分譲「シティタワー梅田東」44階建(大阪市北区本庄西1丁目)総戸数501戸

シティタワー梅田東

住友不動産分譲「シティタワー東梅田パークフロント」30階建(大阪市北区野崎町)総戸数490戸

シティタワー東梅田パークフロント

三菱地所レジデンス分譲「ザ・パークハウス中之島タワー」55階建(大阪市北区中之島6丁目)総戸数894戸

ザ・パークハウス中之島タワー

三井不動産レジデンシャル分譲「北浜ミッドタワー」43階建(大阪市中央区北浜)総戸数311戸

北浜ミッドタワー

東急不動産分譲「ブランズタワー御堂筋本町」38階建(大阪市中央区南本町)総戸数276戸

ブランズタワー御堂筋本町

老朽したビルなどを建て替えるとき、オフィスビルは企業流出が続くなかで将来需要が減る可能性がある。ホテルよりも安定した需要が見込めると考え、マンションを選ぶ流れができた。限られた敷地でタワーマンションは収益を上げるのに良く、大阪市が御堂筋沿いのビルの容積率を緩和するなど後押しの動きもある。賃貸は大手があまり手掛けていないほか、売りきりに比べてリスクも高く、分譲が大半だ。東京都心部では価格高騰で一般消費者には手が届かなくなりつつあるが、大阪都心部ならばまだ先高観があることも大きい7月の東京都区部の平均価格は7379万円だが、大阪市部は4405万円だ

ただ、先行きは順風満帆ではない。東京で価格の大幅な上昇が消費者の購入欲を冷ましたため、マンション市況は「西高東低」が続いてきた。建設費は全国的に上がっており、大阪でも価格を押し上げる一因となる。7月の契約率は高水準だが、前月比では6.6ポイント低下した。大阪でも価格が高くなりすぎれば今後「在庫が残ることが懸念される」(信田氏)とみる専門家は多い。

大阪中心部でタワーマンションの建設が進む一方、オフィスビルには不足感が広がっている。三鬼商事(東京・中央)がまとめた7月の大阪中心部のオフィス空室率は4.09%と「不足感」の基準となる5%を7カ月連続で割り込んだ。

JR大阪駅から徒歩数分、大和ハウス工業本社の隣にある23階建ての「梅田ダイビル」。入居していたキヤノンマーケティングジャパンがこのほど新しいビルに移転、上層部が空室になった。ただ、ダイビルの玉井克実社長は涼しい顔。「社名は言えないが、間髪入れずに大口の顧客がはいった」。穴はすぐ埋まるようだ。

大阪から企業が首都圏に流出する流れ自体は変わっていない。それでも不足するのは新規供給のペースが落ちているからだ。2016年は貸室面積1万坪(3万3千㎡)を超す大型物件がゼロ。17年は中之島フェスティバルタワー・ウエストが開業、18年は新南海会館ビルが予定されるが、東京などに比べ少ない。

不足感は賃料を押し上げつつある。ニッセイ基礎研究所が三幸エステートとまとめた1~6月の大阪の成約賃料は1坪あたり1万788円で、3年前から2割強、1年前から1割高くなった。次の大型物件はまだ先で、不足感は当面続きそうだ。

(2017年8月16日日本経済新聞朝刊関西経済31面抜粋)

地下鉄御堂筋線中津駅直結の「ブランズタワー梅田North」の購入した4割は大阪府以外の在住という点は、不動産市場の実需がファミリー層でもなく、DINKSやシングル層、シニア層でもなく、「東京都心部では価格高騰で一般消費者には手が届かなくなりつつあるが、大阪都心部ならばまだ先高観があることも大きい」とキャピタルゲインを狙う不動産投資のウエイトが大きい現状を示しています。駅前なので安定的なインカムゲインをもたらすかもしれませんが、数十年ローンを組んで、金利の動向も心配ですよね。

ブランズタワー梅田Northの新築価格は、目の前にある2015年建築の「ザ・セントラルマークタワー」の新築価格に比べて2〜3割価格が上昇しています。

契約好調とのことで、ケチをつけるつもりはありませんが、東京の人は買えても、大阪の実需の価格から乖離しているからこそ、このような結果につながっているのでしょう。また、タワーマンションでも駅直結もしくは、駅から徒歩2〜3分であれば売れていますが、そうでなければ販売期間が長くなってきており、売れ残りも目立ちはじめています。

引き続き、新築マンション動向に注目です。

2017年上半期の新築マンション市場の動きは?今、購入しているのは誰か

2017年上半期の新築マンション市場の動きは?今、購入しているのは誰か

2017.07.20
大阪の新築タワーマンションを購入しているのは誰?

あなたの不動産はいくら?

iQra-channel(イクラちゃんねる)では、気になるマンションや、ご自宅のマンションの売却価格がその場でわかる!また、どこの不動産会社が売却したのかもわかる!最新の相場価格を公開中!

ABOUTこの記事をかいた人

坂根大介

イクラ株式会社代表。1986年大阪生まれ。関西大学文学部卒業。野村證券株式会社に入社し、国内リテール業務を経て、その後三井不動産リアルティ株式会社(三井のリハウス)にて不動産売買仲介を行う。不動産売買取引の契約実務や物件調査の経験をもとに、プロ向けに不動産の調査方法や用語解説、不動産市況、一般消費者向けに不動産業界の見えにくくわかりづらい不透明な情報をわかりやすく発信している。
主な資格は、宅地建物取引士、JSHIホームインスペクター、2級FPなど。