ウィル不動産販売について調べてみた

ウィル不動産販売

ウィル不動産販売は、阪神間・北摂を中心に10店舗展開している不動産売買仲介がメインの会社だ。

ここでは東証2部に上場している株式会社ウィルの決算から、売上高や利益、売買仲介手数料を調べ、ウィル不動産販売がどんな会社なのか調べてみた。

 

ウィル不動産販売とは?

ウィルの本社は兵庫県宝塚市逆瀬川で、1993(平成5)年10月に創業した(1995年設立)会社だ。かつては新築マンション分譲を行っていたが、現在は戸建分譲に集中しており、今は中古不動産売買とリフォームに力を入れている。会社四季報によると、社員数は単独で69名(連結で105名)、平均年齢30.1歳、平均年収は599万円となっている。2007(平成19)年に上場(3241)している。

ウィルHP

阪神間・北摂を中心に関西圏に10店舗を展開しており、関西では知名度のある不動産仲介会社の一つだ。

ウィル店舗一覧

宝塚で創業したこともあり、特に阪神間・北摂に店舗を戦略的に集中して展開している。今後は、首都圏・中京圏への店舗展開を視野に入れている。

土地・一戸建て・マンションの売却を扱っている不動産会社の調べ方

土地・一戸建て・マンションの売却を扱っている不動産会社の調べ方

2016.10.16

他社と比べてホームページの集客力(IT)が強みで、積極的に様々な新たな施策もとっている。

・ウィルの平日会員

平日を利用して家を探せば購入手数料が30%割引になる。

ウィルの平日会員

・Value Meter(バリューメーター)

不動産適正価格推定システム 「Value Meter(バリューメーター)」は、現在売出中の物件に「適正価格」を表示し、相場より高いか、安いか一目で分かる。

ウィルのvaluemeter

・売却手数料が最大半額

契約成立の時期に応じて、当社通常仲介手数料から割引される(1ヶ月以内で成約時半額、2ヶ月以内で成約時33%割引、3ヶ月以内で成約時6万円割引)。

ウィルの売却手数料最大半額

・マンション大全集

阪神間・北摂(兵庫・大阪)エリアで、これまでに分譲されたマンションをほぼ全て収録したマンションデータベース。外観写真、物件データ(概要)の他、周辺施設や街の人の声、相場情報などが見れる。 マンションに売出しがない場合には新着物件メールサービスの登録、またマンションの売却をご検討の場合には相場資料の請求や価格査定の依頼、その他リフォームの相談などもできる。

マンション大全集

・まちっか

阪神間・北摂エリアの地価情報をデータベース化。

まちっか

・イエナカ手帖

暮らしの工夫や知識を共有するSNS。

イエナカ手帖

 

ウィルの決算内容は?

2016(平成28)年12月期(平成28年1月〜12月)の決算は以下の通りだった。

売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
28年12月期 48億8100万円(−4.0%) 6億7300万円(+1.7%) 6億5700万円(+3.1%) 4億3700万円(+7.7%)
27年12月期 50億8600万円(+3.8%) 6億6100万円(+13.5%) 6億3700万円(+15.9%) 4億600万円(+21.8%)

売上をセグメント別にわけてみよう。セグメントは「流通事業」「リフォーム事業」「開発分譲事業」「受託販売事業」「不動産取引派生事業」「その他」に分けられる。

流通事業

こちらが売買仲介手数料の項目だ。不動産売却の成約件数が前年同期比1.9%増加した。売買仲介手数料は9億3800万円(前年同期比+10.9%)、営業利益は過去最高の3億6300万円(+18.4%)だった。

リフォーム事業

中古住宅のリフォーム提案及びリフォーム工事等の請負業務の項目だ。基本的にはウィルで中古住宅を購入した顧客をターゲットにしている。市場にリフォーム済みの買取再販物件が増えたことにより、請負単価・利益率の高い「リフォームする不動産をセットで探す」件数は前期比−13.5%減少となった。

一方、Webの集客力を活かし、豊富なリフォーム事例の公開を通じて、「リフォームする不動産を既に所有している」顧客層の獲得に取り組んだ結果、リフォームを集客窓口とした取扱件数は前期比+23.8%増加した。

売上高は13億3700万円(−0.7%)、営業利益は過去最高の2億7200万円(+1.4%)だった。

中古を買ってリフォーム

開発分譲事業

注文住宅・分譲住宅・建売住宅や宅地などの企画・開発・販売業務の項目だ。開発許可を要するような大規模な土地情報に関しては、競合他社を含めた入札となるケースが多く、仕入れ戸数が伸び悩んだ結果、売上高は21億4400万円(−14.9%)、営業利益は1億2300万円(−39.6%)だった。

注文住宅

受託販売事業

自社店舗を構えず、他の事業主が企画・開発した戸建住宅などの受託販売業務の項目だ。単純に販売するだけでなく、広告制作業務など物件販促全般を受注している。売上高は6900万円(−12.2%)、営業利益は5000万円(+43.1%)だった。

日住の賃貸管理サポート

不動産取引派生事業

各事業に付随して発生する受託販売物件の広告代理業務、不動産物件購入に伴う損害保険代理業務、生命保険募集業務及びローン事務代行業務に係るファイナンシャル・プランニング業務、引越業者・家具設備などの紹介業務を行っている。

取扱件数の増加により住宅ローン事務代行の取扱件数が前期比11.1%増加した。火災保険の契約年数が最長10年になったことにより、損害保険代理店手数料は減少したが、生命保険の紹介に取り組んでいるようだ。

売上高は1億8100万円(−7.3%減)、営業利益は1億900万円(−15.7%)だった。

住宅ローン・保険

その他

他社のサイト制作(ウィルスタジオ)やコンサルティング、教育事業として大阪大学・神戸大学合格専門塾「志信館」の事業などを行っており、売上高は2億1100万円(+110.2%)、営業利益は6700万円(+348.0%)だった。

ウィルスタジオ

 

まとめ

ウィル不動産販売の売買仲介(平成28年度)についてまとめるとこうなる。

手数料収入 9億円(+10.9%)
取扱件数
店舗数 9
1件あたり平均手数料
1店舗あたり平均手数料収入 1422万円

※小数点以下切り捨て

規模でいうと全国第27位クラスの不動産売買仲介会社ということになる。

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2017.07.03

ウィルの中期経営戦略は、戦略上の重点地域と定めたエリアで、ドミナント戦略(地域を絞って集中的に出店し、同一商圏内における独占状態を目指す戦略のこと)により拡大を図り、売買仲介件数、リフォーム事業の請負件数、並びに不動産取引派生事業の各種ファイナンシャルプランニング業務の全ての事業領域で取扱件数の増加を目指し、総売上高に占めるフィー(手数料)ビジネスの割合を安定的に高い水準で維持することを掲げている。

具体的な戦略は以下のとおりだ。

①地域密着による事業基盤の強化

当社グループは、顧客に対する「住まいのワンストップサービス」を提供するうえで、流通事業を事業戦略上の要と位置付けており、店舗を事業活動の拠点となる地域に出店することにより、地域ごとの顧客ニーズ、不動産情報、市場動向、顧客層別の志向等の把握を行うとともに、営業地域全体の情報を蓄積し、各事業へ適時適切に活用することで事業基盤の強化を図ってまいります。

また、平日のみを利用して不動産の購入をされる顧客に対し、当社通常仲介手数料の30%をキャッシュバックするサービスの浸透・拡充を図ることにより、平日の営業稼働率を高めることで、生産性を向上させてまいります。さらに、不動産の売却をされる顧客に対しても、売却期間の短縮で節約できたコストを顧客へ還元する期間報酬制度を実施し、地域における同業他社との差別化、優位性の確保等によるシェアの拡大を目指してまいります。

②リフォーム事業における事業基盤の安定

当社グループは、あらゆる販売窓口へ来店された顧客に対し、「住まいのワンストップサービス」の提供を実践しており、そのなかでも、流通事業の店舗で展開しております中古住宅の購入と同時にリフォームを行うという提案は、顧客からの支持も厚く、高いシナジーを生んでおります。また、優良な中古住宅のストックを活用した住環境の整備を目指し、中古住宅及びリフォーム市場への国策も強化されております。このような環境を背景に、今後益々流通事業との連携強化を図ることで、営業エリアの拡大並びに取扱件数の増加を図り、中古住宅・リフォーム市場におけるリーディングカンパニーを目指してまいります。

③開発分譲事業における財務リスクの低減と物件力の強化

フィービジネス及びリフォーム事業の売上割合を高め、安定した収益基盤を構築することにより、財務体質の強化を図る前提のもと、リスクの許容範囲内において、地域ごとの需要に合わせた戸建分譲開発を推進してまいります。 そのため、流通事業の店舗展開により収集・把握した地域ごとの生活スタイル並びに不動産情報を、開発分譲事業における開発用地選定、並びに企画から販売計画に至るまで反映させ、顧客ニーズを的確に捉えた物件創りに徹することで、差別化を図ってまいります。

最新情報として、2017年1〜3月の売買仲介手数料売上は、2億2100万円で、前年同期比変わらずだった。店舗への来店顧客数が前年同期比17.1%減少したものの、来場成約率は4.1%向上した。取扱件数も増加し、売却の媒介件数も11.3%増加した。

ウィル不動産販売

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ABOUTこの記事をかいた人

坂根大介

イクラ株式会社代表。1986年大阪生まれ。関西大学文学部卒業。野村證券株式会社に入社し、国内リテール業務を経て、その後三井不動産リアルティ株式会社(三井のリハウス)にて不動産売買仲介を行う。不動産売買取引の契約実務や物件調査の経験をもとに、プロ向けに不動産の調査方法や用語解説、不動産市況、一般消費者向けに不動産業界の見えにくくわかりづらい不透明な情報をわかりやすく発信している。
主な資格は、宅地建物取引士、JSHIホームインスペクター、2級FPなど。