登記簿謄本・登記事項証明書・登記識別情報とはなにか

登記簿謄本・登記事項証明書・登記識別情報とはなにか

登記簿謄本はこのような書類です。

登記簿(敷地権の土地の表示)

あなたが少しでも不動産に関わるとき、必ず一度は「登記簿」という言葉を聞くはずです。

この「登記簿謄本(登記事項証明書)」とは、どのような内容が記載されている書類なのでしょうか。また、登記簿と関係する「全部事項証明書」「現在事項証明書」「登記簿抄本」「登記事項要約書」「登記識別情報」とはなんでしょうか。

ここでは「登記簿」について、わかりやすくまとめました。

 

登記簿謄本・登記事項証明書とはなにか

不動産登記とは「その不動産がどんなものなのか、どこの誰が所有しているかを記録しているもの」であり、また「その不動産で誰がどんなことをしたのか記録したもの」です。それら記録がまとめられた台帳を「登記簿」といいます。現在は電子化されて「登記記録」とも呼ばれています。

不動産登記とはなにかわかりやすく説明する

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2016.01.10

登記は次のようなときに必要です。

  • 建物を新築・増築・取り壊し
  • 不動産の購入・売却・相続・贈与
  • 住宅ローンの利用・借換え・完済

登記簿謄本(登記事項証明書)とは、登記記録がまとめられた台帳を法務局が発行している証明書のことで、土地は一筆ずつ、建物は1家屋ずつそれぞれについての登記があり、設定されている権利内容が記載されている法的な証明書のことです。

登記簿謄本と登記事項証明書の違い

法務局内でデータ化したものを登記事項証明書、データ化していないものを登記簿謄本として区別していますが、呼び方は違うものの同じものを指しています。実務においては、登記事項証明書であっても登記簿謄本と呼んでいることも多いです。

登記事務をコンピュータで処理している登記所では、登記事項は磁気ディスクに記録されており、その内容を用紙に印刷し、証明したものが登記事項証明書です。
登記事務をコンピュータで処理していない登記所では、登記事項を直接登記用紙に記載しており、その用紙を複写し、証明したものが登記簿謄本です。
名称が異なるだけで,どちらも証明内容は同じです。

松山地方法務局HPより)

 

全部事項証明書・現在事項証明書の違いは?

登記事項証明書には「全部事項証明書」と「現在事項証明書」があります。全部事項証明書は、抹消された事項を含む現在までの全ての内容が記載され、コンピュータ化以降の過去の履歴全部が記載された証明書のことです。一方、現在事項証明書は、現時点で効力のある登記内容のみ記載されている証明書です。不動産の現所有者を知りたい場合は、どちらの証明書でもわかりますが、過去に所有者だった人や、過去にその不動産を担保にしてお金を借りていたこと(抵当権)などは、現在事項証明書には記載されていません。

証明書の末尾には、次の認証文と登記官の印が押されています。

全部事項証明書 これは登記記録に記録されている
現在事項証明書 これは登記記録に記録されている現に効力を有する事項の全部を証明した書面である

全部事項証明書の末尾の文言

(全部事項証明書の末尾の認証文の例)

 

登記簿謄本と登記簿抄本の違いは?

登記簿謄本(とうきぼとうほん)とは、登記事項の全部の内容を証明したものであるのに対し、登記簿抄本(とうきぼしょうほん)とは、登記事項の一部の内容を証明したものです。登記事務をコンピュータで処理している法務局(登記所)では、登記簿謄本・抄本と呼ばず、「登記事項証明書」と呼んでいます。登記簿謄本については「全部事項証明書」、登記簿抄本については「一部事項証明書」と呼んでいます。

一般的な不動産調査の場合、全部事項証明書を取得します。

 

表題部・甲区・乙区とは?

登記簿謄本は、土地と建物に分かれており、土地・建物それぞれに表題部、甲区、乙区が設けられています。

登記簿(敷地権の土地の表示)

表題部
土地 所在、地番、地目、地積、取得原因とその日付など
区分所有家屋(マンション)の場合には、上記のほかに敷地権の目的たる土地の表示として敷地権の種類・割合など
建物 所在、地番、家屋番号、種類、構造、床面積、取得原因とその日付など区分所有家屋の場合には、上記のほかに、一棟の建物の表示と専有部分の建物の表示として、建物の名称など
甲区
所有権に関する事項 所有者の住所・氏名・登記の目的・取得年月日と取得原因
乙区
所有権以外の権利
(抵当権設定など)に関する事項
登記の目的・原因・権利者など

甲区や乙区がないときは、次の文が入っています。

乙区がないとき ただし、登記記録の乙区に記録されている事項はない
甲区および乙区の両方がないとき ただし、登記記録の甲区および乙区に記録されている事項はない

不動産調査の際、登記簿謄本を取得してどこに注目すべきか知りたい方はこちらをご覧ください。

登記簿謄本を取得してどこを見るの?(土地・戸建編)

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登記事項証明書を取得してどこを見るの?(マンション編)

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登記簿謄本を手にいれるためには?

土地や建物の登記簿謄本(登記事項証明書)は、法務局で誰でも取得することができます。その際に、印紙で手数料を納めなければなりません(その場所で印紙を買うことができます)。取得するときに注意しなければいけないことは、土地は地番、建物は家屋番号で請求する必要があり、地番や家屋番号は住居表示(住所)とほとんど一致しません。地番・家屋番号については、その地域の管轄の法務局の【地番・家屋番号の照会に関するお問合せ】の電話番号にかけると教えてもらうことができます。

不動産調査する場合、法務局で取得する必要がある資料とその申請方法

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2016.06.20

 

(登記事項)要約書とはなにか

不動産の登記記録を見たいときには「全部事項証明書」「現在事項証明書」「要約書」の3つのどれかを取得します。何かの証明書に使用する場合は「全部事項証明書」か「現在事項証明書」を取得します。その際、過去の登記記録が必要な場合は「全部事項証明書」を取得します。証明書でなくてもよく、過去の登記記録が不要な場合で、単に現在の不動産の登記記録の内容を見たい場合であれば、3つの中で一番費用の安い「要約書」で良いでしょう。要約書は「登記事項要約書(とうきじこうようやくしょ)」の略で、登記事項証明書と比べると、甲区の記載が現所有者の記載だけであり、所有権を取得した原因は省略されます。乙区では、抵当権の記載が簡略化され、抹消された抵当権は省略されています。このように要約書は、なにかの証明書に利用せず、登記記録を見るだけのために設けられているものです。

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登記識別情報とはなにか

少し前まで、不動産登記が完了した時には、登記済みであることの証明として「権利に関する登記済証」いわゆる「権利書」が登記名義人に対して交付されていました。そして、この権利書を持っていることが不動産の登記名義人を証明するものとされていました。

しかし、2005(平成17)年3月の不動産登記法の改正によって、権利書を交付する制度を順次廃止し、その代わりに「登記識別情報」を登記名義人に通知する制度へとかわりました。この「登記識別情報」とは、無作為に決められた12桁の英数字で、その不動産の登記名義人の本人であることの資料とされています。つまり、この英数字を知っているかどうかで、その不動産の登記名義人かどうかを確認することができるのです。

今後、不動産を売却するときは「登記識別情報」が必要なため、「登記識別情報」は誰かに盗み見られたり、紛失することがないよう金庫などに保管して、しっかりと管理しなければなりません。なお、登記識別情報が通知されていない不動産については、今まで通り、発行済の権利書が登記申請の際に必要になります。

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2017.11.06